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JUN,2017
JUN,2017

どう選ぶ?グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノの特徴&違い

# 楽器

投稿者 :しも

初心者のためのピアノ購入ガイド

世界中で親しまれている鍵盤楽器。鍵盤を押すことで音を出す楽器の総称です。その中でもやはり「ピアノ」が代表的ですが、他にも「アコーディオン」や「オルガン」など、さまざまなものがあります。

今回はそんな数ある鍵盤楽器の中から「アコースティックピアノ」、「電子ピアノ」、「シンセサイザー」の3種類の構造や音の違いを紹介します。ピアノの初心者の方にとって、ピアノの選び方、購入の参考になれば幸いです。

アコースティックピアノ

アコースティックピアノ(以下、ピアノ)とは、1709年頃にイタリア人のチェンバロ製作家、バルトロメオ・クリストフォリが原型をつくった、もっともポピュラーな鍵盤楽器です。

ピアノ 選びかた

「ピアノ」は略された名前で、正式名称は「フォルテピアノ」。

バルトロメオは、それまで製作していたルネサンス音楽やバロック音楽を代表する楽器「チェンバロ」の「音の強弱を表現しにくい」という点に不満を感じ、現在のピアノの原型となる楽器を考案しました。この楽器を「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」と呼び、その名称が短くなり「ピアノ」となりました。

ちなみにこちらがチェンバロの音色。

グランドピアノとアップライトピアノ

ピアノには、現在では主にコンサートなどで使われる「グランドピアノ」と、グランドピアノを一般家庭用にコンパクトにし19世紀に誕生した「アップライトピアノ」があります。

鍵盤の数は、グランドピアノ、アップライトピアノどちらも、黒鍵36、白鍵52の合計88鍵(7オクターブ)が一般的です。

ピアノは、指先で鍵盤を押すと、その力でハンマーが動き、ハンマーが弦を叩いて音を出すという構造です。

鍵盤を遅く押せばハンマーがゆっくりと打弦するので音が弱く(小さく)なり、逆に早く押せば音が強く(大きく)なるので、指のタッチを変えることで豊かな表現ができます。また、叩いた弦以外の弦に共鳴するので、独特の美しい響きが生まれます。

グランドピアノは鍵盤と弦が床に対して水平に張られており、押された鍵盤がテコの原理でハンマーを上に跳ね上げます。力の加わり方が一方行で無駄な動きがなく、そのエネルギーはアップライトピアノの2~3倍にもなります。

グランドピアノのハンマー
グランドピアノのハンマー

対してアップライトピアノは押した鍵盤とハンマーが同じ方向ではないため、ハンマーが弦を押して音が出るまでの時間のロスがグランドピアノよりも大きくなります。そのため、音の強弱(ダイナミックレンジ)もグランドピアノよりも小さくなります。

また、グランドピアノにはレペティション機能が備わっており、ハンマーが始動位置に戻らなくても次の打鍵準備をすることができ、素早いトリルや連打が可能です。この構造の違いにより、同じ鍵盤を連打できる回数は、グランドピアノが1秒間に14回、アップライトピアノが1秒間に7回という差が生まれています。

アップライトピアノのハンマー
アップライトピアノのハンマー

そして、足元には3本のペダルが付いています。

演奏中にペダルを踏むことで、鍵盤から指を離しても弾いた音を長く持続させたり、音色と音量を変化させたりと、さらに繊細な表現ができます。

アップライトとグランドピアノでは名前や役割が異なる部分もあります。アップライトの場合は、右から「ダンパーペダル」「マフラーペダル」「ソフトペダル」、なかでも頻繁に使うのが右のダンパーペダルです。

グランドピアノの場合は、向かって右から「ダンパーペダル」「ソステヌートペダル」「シフトペダル」です。

ピアノ ペダル

ちなみにこちらは「アップライトピアノ」を弾いている動画です。

パネルを取り払っているので、ハンマーが動く様子が見えてかなりおもしろいですね。

指の動きに反応して複雑な仕組みで音が鳴っているということがよくわかります。

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電子ピアノ

続いて紹介するのは「電子ピアノ」。

電子ピアノとは、つまりアコースティックピアノを電子的(デジタル)に再現したもの

鍵盤の数も88鍵(7オクターブ)が一般的で、鍵盤を弾いたときの重さも再現されていますが、弦はありません。

鍵盤の動きをセンサーが感知して、デジタル録音されたグランドピアノの音がアンプで増幅され、スピーカーから音が出ます。

電子ピアノ メリット

鍵盤のタッチや音色などはメーカーや機種によって異なり、センサーの感度も違うので、表現力も異なります。

最近は技術開発が進み、電子ピアノといえどもかなりリアルにアコースティックピアノの音を再現できるようです。

電子ピアノの最大の魅力は、コンパクトで軽量、調律要らずという利便性。

ヘッドフォンで音を聞くこともできるので、防音設備が整っていない自宅などでも、時間を気にせず弾くことができます。

また、ピアノ以外にもさまざまな楽器の音が搭載されているので、音楽の楽しみの可能性を広げてくれる楽器ともいえるでしょう。

シンセサイザー

最後に紹介するのはシンセサイザー。

これも電子ピアノと同じく、電子的に音を出す仕組みの楽器です。シンセサイザーの原型はアメリカで1950年代に誕生し、この60年で進化してきた新しい楽器です。

シンセサイザー 選び方

では電子ピアノと何が違うかというと、電子ピアノが「アコースティックピアノを再現した楽器」なのに対して、シンセサイザーは「デジタルミュージックの発展ともに生まれた楽器」。

例えば電子ピアノの鍵盤は、アコースティックピアノのような重さが再現されていますが、シンセサイザーの鍵盤はとても軽いタッチです。

シンセサイザーの語源となった「synthesize(シンセサイズ)」とは、「合成する」という意味。

多彩な音色を切り替えて使ったり、ものによっては出した音を自由にエフェクトすることもできます。

シンセサイザーといえば、やっぱりこの人。小室哲哉さんです。

こちらの動画では右手で鍵盤を弾き、左手でダイヤルを回したりしながら音を変えているのが分かりますね。

鍵盤の数は88鍵に限らず、73鍵や76鍵、中には25鍵といったコンパクトなものもあります。

まとめ

同じ鍵盤楽器でもこんなに違う3つ。

上記で書いた情報を整理し、簡単に説明すると…

アコースティックピアノ:ハンマーが弦を叩いて音を鳴らす構造で、アナログならではのぬくもり溢れる音色を楽しめる。グランドピアノとアップライトピアノの2種類がある。

電子ピアノ:アコースティックピアノの音色を電子的に再現。軽量かつコンパクトで自宅で使いやすい。

シンセサイザー:さまざまな音色を作ることができて、ダンスミュージックやロックなど、現代音楽の中でも楽しめる。

ちなみにEYSの音楽スクールでは、ピアノコースとシンセサイザーコースがそれぞれ用意されているので、あなたも挑戦してみてはいかがでしょうか。

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投稿者
1984年生まれのフリーライター。 信州安曇野出身・東京多摩地区在住。 レゲエユニット「KaRaLi(カラリ)」でミュージシャンとしても活動中。