ジャズベースが上達しなくて悩んでいませんか?
エレキベースはあらゆるジャンルで活躍できる楽器のひとつです。ロックやポップスなどではもちろんのこと、ジャズにおいてエレキベースは特に重要な楽器のひとつです。
そこで、ジャズベースに挑戦したいと考えている方も多いのではないでしょうか?
ジャズベースは効率的に練習できれば、誰でも上達することができます。ですが、その一方で、ベースを手にしているにもかかわらず、なかなか上達できなくて悩んでいる方も多いようです。
そこで、今回はジャズベース初心者でも上達できる意外な方法をご紹介しましょう。これからはじめてベースを手にする方はもちろんのこと、すでにロックやポップスなど、他のジャンルの経験があり、ジャズにも挑戦してみたいという方の参考になれば幸いです。
ジャズベースが上達しない人にありがちな共通点
ジャズベースが上達しない理由はひとつではありません。なので、悩んでしまうことになるのです。
ですが、練習しているにもかかわらず、ジャズベースが上達しない方には、いくつかの共通点が見られることがあります。
そこで、まずはその共通点をチェックしていきましょう。もし、あなたがいずれかに当てはまっているのであれば、改善することからはじめましょう。
①ジャズという音楽を理解できていない
ジャズはポピュラーミュージックの一種ですが、今日ではロックやポップスなどと比較すると、それほど身近な存在というわけではありません。
そのため、ジャズというジャンルをなんとなく雰囲気だけでしか理解していないという方も多いようです。
ベースはリズム楽器であり、メロディ楽器でもあります。ジャズにおいては、ギター以上にベースがリードをとり、ソロを担当することもあり、バンドアンサンブルの中で非常に重要な役割を担っています。
だからこそ、上達のためにはジャズという楽器をより深く理解する必要があるのです。
そこで、まずはジャズとロックの違いを整理しましょう。
もっとも大きな違いはリズムです。ロックの多くは8ビートですが、ジャズは4ビートが中心です。もちろん、これはあくまで一般的な話で、4ビートのロックも存在しますし、8ビートのジャズもあります。ですが、基本的には4ビートのリズムを身体で覚えると、ジャズというジャンルを理解しやすくなるでしょう。
この他にもジャズならではの特徴はいくつもあります。成立当時のジャズは、インストゥルメンタルが中心で、主役はあくまで楽器。それに対して、ロックは歌が中心であり、楽器は伴奏がメインになるケースがほとんどです。
また、即興、つまりアドリブが重要な役割を果たすのもジャズならではの特徴のひとつです。
このように、ジャズの持つ特徴を整理し、頭に入れておくだけでもジャズというジャンルを理解することに繋がるでしょう。
②ジャズならではの常套句的なフレーズを知らない
上記の通り、ジャズというジャンルでは即興演奏が重要となります。もちろん、音楽理論を理解し、さまざまなコード進行のパターンを身につければ、あらゆるバンドや曲で自由自在なアドリブが可能です。
ですが、初心者の方がいきなり音楽理論を深く理解するのは大変です。特に、近年のフリージャズなどにおいては、既存の音楽理論では説明できない複雑なフレーズや進行が用いられることもあります。
そこで、中級者の多くが常套句的なフレーズを覚え、アドリブを組み立てています。最初から無理に理論的にフレーズを考えようとすると、あまりに難しく感じられ、挫折してしまう原因になります。
常套句フレーズを覚えて使うのは、誤魔化しのように思えるかもしれません。ですが、実際に即興演奏ができるようになれば、もっとジャズベースは楽しくなります。それが練習へのモチベーションアップにも繋がるでしょう。
また、常套句的なフレーズを駆使してアドリブをプレイする中で、自然にあらゆる曲に対応することができるようになります。
③他の楽器の音を聴けていない
ジャズベースは基本的に1人で演奏するものではありません。バンドアンサンブルの中でプレイすることが中心です。
すでにご紹介した通り、ジャズにおいてベースはリズムにおいても、旋律においても重要な役割を担っています。なので、他の楽器の音をしっかりと聴くことが重要となります。
ベースを練習している人の多くが、音楽を聴く時にもベースばかりに注目してしまいがちです。ですが、それでは曲全体を把握することはできません。なので、リズムを刻むドラムを、コードを強調するギターを、旋律を奏でるサックスやトランペットをしっかりと聴くようにしましょう。
すると、同じフレーズを弾くにしても、他のパートとの関係が見えてきます。すると、どのようにベースを弾くべきかがわかってくるはずです。
ジャズベースを上達させるためのテクニック
続いては具体的に、ジャズベースを上達させるための具体的なテクニックや、練習方法についてご紹介しましょう。
どのようにジャズベースを練習すればいいのかわからず、悩んでいる方は、普段の練習に取り入れてみてください。
①色んな曲を実際にコピーしてみる
ジャズを理解するためには、いろんな曲を聴き、実際に弾いてみることが大切です。いろんなフレーズを実際に弾いてみることによって、さまざまなフレーズを覚えるきっかけにもなるでしょう。
先ほどご紹介した、常套句的なフレーズもさまざまなところに含まれています。曲を通して弾くことができれば、ジャズで多用されるコード進行やリズムパターンなどを知ることもできるでしょう。
通して弾いてみるのが難しいのであれば、気になるフレーズのみをピックアップして弾いてみるのもおすすめです。
②ウォーキングベースを身体で覚える
ジャズのベースラインの定番といえば、4分音符を中心として組み立てるウォーキングベースです。ルート音とコードトーンを組み合わせて作られるフレーズで、ルートだけでなく、コード感をしっかりと強調できます。
シンプルなパターンですので、いろんなコードで組み立てることができます。なので、ジャズに限らずいろんな曲のコード進行でウォーキングベースを組み立ててみましょう。
もちろん、コードトーン以外を使ったウォーキングベースもありますが、基本を身体で覚えるためにも、難しいことを考えずに繰り返してみてください。
ジャズのベースラインにはさまざまなパターンがありますが、ウォーキングベースはその基本です。応用も利きますので、しっかりと身体で覚えるようにしましょう。
③スウィングを身につけるためのトレーニング
ジャズを「ジャズらしく」する要素のひとつとして、スウィングというリズムが挙げられます。簡単に説明すると、裏拍にアクセントを置くリズムです。
ロックなどでは表にアクセントを置くことが多いので、ジャズにあまり馴染みがない方には、少し難しく感じられるかもしれません。
ですが、ジャズベースを演奏する上ではとても重要な要素です。なので、簡単なフレーズから裏拍にアクセントをつける練習をしましょう。
ポイントはしっかりとメトロノームを鳴らしながら練習すること。ゆっくりとしたテンポから、正確にアクセントをつけられるようになるまで練習してみてください。
上記のウォーキングベースとスウィングを身につけるだけでも、かなりジャズベースを形にしやすくなるものです。
④アルペジオを用いた練習
ジャズベースの練習方法のひとつとして、アルペジオを用いた練習が挙げられます。特にジャズというジャンルにおいて有効です。
ジャズのスタンダードナンバーのコード進行をアルペジオで弾いてみましょう。一見シンプルな練習だと思われるかもしれませんが、あらゆる効果が期待できます。
最初のポイントはジャズで使われることの多いコード進行を覚えられるという点。フレーズを展開するために、コード進行は重要です。
続いて、コードの構成音や、指板上の音の把握にも効果的です。
もっとも大きなメリットは、そのキーの中で使うことのできる構成音、つまりスケールを覚えられるという点です。いろんなポジションでアルペジオを展開することで、アドリブやソロを弾く際のガイド代わりにもなります。
⑤テクニカルなフレーズはテンポを落として
ジャズベーシストには、テクニカルなフレーズを駆使するプレイヤーも少なくありません。そんなテクニカルなプレイに憧れている方も多いでしょう。
初心者の方が最初からテクニカルなフレーズを弾くのは難しいものです。そこで、難しいフレーズに挑戦する際にはテンポを落として練習しましょう。
ただゆっくりと弾くのみではなく、メトロノームを使ってテンポを設定することが大切です。十分に弾けるようになってから、徐々にテンポをアップしていきましょう。そうすれば、最初は到底弾けるわけがないと思っていたようなフレーズでも、着実に弾けるようになっていくことでしょう。
ジャズベースが上達するおすすめ練習曲5選
ジャズベース上達のためには、実際に曲を練習することです。とはいえ、どんな曲を練習すればいいのかわからず、悩んでいる方も多いでしょう。
そこで、ここではジャズベースの上達に役立つ練習曲をいくつかご紹介します。
①「Donna Lee」ジャコ・パストリアス
近代のジャズを代表するベーシストのひとりであるジャコ・パストリアス。そんな彼の名盤として知られる「ジャコ・パストリアスの肖像」のオープニングナンバーを飾るのが「Donna Lee」です。ジャズのスタンダードナンバーをシンプルにベースとパーカッションで表現しています。
ジャズにおいては、ベースはソロ楽器としても非常に優れていることを知ることができるでしょう。
もちろん、実際に弾いてみることによって、あらゆるテクニックを身につけることができます。天才と呼ばれるジャコ・パストリアスの名演だけあって、難易度は高いものの、その分挑戦しがいがあるでしょう。
②スタンリー・クラーク「Solar」
日本人ジャズピアニストとして活躍する上原ひろみとのトリオで活躍するスタンリー・クラークは、ウッドベース、そしてエレキベースの両方をプレイするベーシストです。
このアルバムのクライマックスにあたる10曲目に収録されているのが、マイルス・デイヴィスの名曲「Solar」のカバーになります。
この曲はウッドベースで演奏されていますが、ジャズのあらゆる要素が含まれていますので、エレキベースでもプレイできます。スタンリー・クラークは技巧派ベーシストですが、この曲は比較的原曲に忠実にプレイされていますので、練習曲としてもおすすめです。
③マーカス・ミラー「I’ll be there」
その圧倒的なテクニックと、独自の音楽性によって10代の頃からジャズシーンで活動を始めたマーカス・ミラー。そんな彼の近年の作品です。
この曲はジャズのスタンダードではなく、ジャクソン5のカバー。マイケル・ジャクソンに捧げて演奏されました。
原曲はジャズではないものの、そのプレイはマーカス・ミラーそのもの。ジャズベースの可能性や、いろんなアプローチを知る上でも触れておきたい1曲です。
④ロン・カーター「Trmalpais」
ジャズシーンでもっとも多くのレコーディング参加したベーシストとの呼び声も高いロン・カーター。
このアルバムの1曲目に収録されている美しいメロディを持つこの曲は、ジャズベースの練習曲としても魅力的です。
ロン・カーターもウッドベースでの演奏が主ですが、そのフレーズはエレキベースでも通用するものです。
⑤チャーリー・ミンガス「Profile of Jackie」
ジャズのみでなく、ロックミュージシャンにも多くの影響を与えてきたチャーリー・ミンガス。ベーシストとしてはもちろんのこと、コンポーザーとしても非常に高い評価を受けています。
このアルバムの3曲であるこの曲は、ジャズとしてはとても耳馴染みがよく、聞きやすいものとなっています。もちろんベースのフレーズも絶品です。
ジャズベースを上達させたいならEYSのベース教室へ!
ジャズベースは独学でも練習できますが、教室に通えば、より効率的に練習できるでしょう。
EYSでもジャズベースを学べます。そこで、最後にEYSの特徴や魅力をご紹介していきましょう。
しっかりと「ジャズ」を学ぶことができる
ベース教室は多いものの、ジャズベースを学ぶためには、ロックやポップスがメインの教室は適当ではないでしょう。
EYSではさまざまなジャンルに対応しています。もちろん、ジャズも例外ではありません。しっかりと、ジャズベースを学ぶことができるのです。
大人でも通いやすい自由なスケジューリング
忙しい社会人の方の場合、なかなかレッスンに継続して通えないというケースも少なくありません。
そこで、EYSではレッスンの日時を自由に設定することができます。なので、社会人の方でも、安心して通えるでしょう。
このように、EYSではしっかりジャズベースのレッスンを受けることができます。これから、ジャズベースに挑戦したい方や、上達できずに悩んでいる方も選択肢に加えてみてください。