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2020.05.01 【プロが解説】ベース初心者におすすめの練習曲10選!奏法含めて徹底解説

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ベース初心者向け!おすすめ練習曲の決定版はこれだ

ベース上達のためには、トップベーシストの演奏を実際に聴き、プレイしてみることも大切です。

もちろん、自分の好きなアーティストの曲を選んでも問題ありません。ですが、世の中には多くの曲が溢れていますので、その中から何を選べばいいのかわからないという方も多いようです。

また、いきなりあまりにハイレベルな曲に挑戦すると挫折してしまう原因にもなります。

そこで、今回は初心者の方におすすめの練習曲を10曲ほどピックアップしてご紹介しましょう。

練習曲に迷っているという方はまずは、この中からピックアップしてみてください。

①L’Arc-en-Ciel「HONEY」1998年

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疾走感溢れるロックチューン

1991年の結成から、すでに25年以上にわたって日本のロックシーンをけん引し続けてきたモンスターバンド・L’Arc-en-Ciel。90年代のバンドブームの火付け役なったバンドのひとつでもあります。

「HONEY」はそんな同バンドの誇る最大のヒット曲のひとつです。すでに発売から20年以上が経過していますが、その魅力は決して色あせることなく、後のJ-POP、J-ROCKシーンに大きな影響を与えた名曲。

L’Arc-en-Cielというと、ボーカリストのhydeばかりが注目されてしまいがちですが、バンドのリーダーであり、堅実なプレイでバンドのボトムを支えるベーシストのtetsuyaの存在抜きには語れません。

バンドの発起人であり、リーダーでもある彼のベースあってのL’Arc-en-Cielです。

彼のプレイの特徴は、しっかりとルートを押さえながら、自由に動き回るベースラインです。ボトムを支えるのみでなく、時にはハイポジションまで駆使しながらボーカルラインを盛り上げる裏メロ的なプレイも聴かせてくれます。

基本的なプレイスタイルはピック弾きがメインのオーソドックスなものですので、初心者ベーシストのお手本的存在にもなるでしょう。

メインで使用しているベースはESP製のオリジナルモデル。他にもレイクランドなどハイエンド系ベースを多用しています。

2本のギターの裏に疾走感溢れるベースライン

「HONEY」におけるベースプレイのポイントは、疾走感です。2本のギターによる激しいバッキングの裏に走る抑揚の効いたベースがこの曲に疾走感を与えています。

テンポが速く、ギターのストロークパターンから、走ってしまいそうになりますので、しっかりリズムを意識しながらプレイすることが大切です。

オーソドックスなルート弾きにプラスして、tetsuyaらしいハイポジションでのプレイも多いので、ポジションをしっかりと覚えてスムーズな運指ができるように心がけましょう。

②椎名林檎「本能」2000年

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「らしさ」全開のポップでロックな名曲

続いては90年代後半にデビューし、2000年代以降における日本のロック・ポップスシーンのアイコン的存在として活躍している椎名林檎です。

彼女自身はベーシストではありませんが、キャリアの初期から、バンド・東京事変にかけては亀田誠治の素晴らしいベースプレイを聴くことができます。

「本能」はシングルとして発表され、椎名林檎ブレイクのきっかけになった曲です。その後、アルバム「勝訴ストリップ」に収録され、大ヒットを記録しています。

亀田誠治のトレードマークでもある深く歪んだサウンドは、後のベーシストに大きな影響を与えました。

亀田誠治のメインベースは1960年代製のフェンダー・ジャズベース。近年ではヤマハのオリジナルモデルを使用する機会も増えています。

シングル「本能」のカップリングとして収録されている「輪廻ハイライト」では高水健司によるウッドベースも聴くことができます。こちらも素晴らしい演奏となっていますので併せてチェックしたい1曲です。

時にはギターに代わってリードを取るベース

▲椎名林檎「本能」

「本能」のベースプレイのポイントは、全体を通してメロディを意識して演奏すること。間奏ではギターやキーボードに代わってリードを取るパートもあります。メロディをハッキリと聴かせるために、弦に対してできるだけ水平にピックを当てることを意識すると、よりオリジナルに近いサウンドを再現可能です。

初心者の方の場合、ベースの基本的な役割であるリズムキープとメロディを両立させたプレイのエクササイズになるでしょう。

③LUNA SEA「TRUE BLUE」1994年

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90年代のヴィジュアル系ブームを象徴する鋭いサウンド

90年代のヴィジュアル系バンドブームの中心的バンドとして活躍したLUNA SEA。2000年に一度活動を停止したものの、2010年から活動を再開し、現在でも多くのアーティストに影響を与え続けています。

日本国内でも屈指の実力派バンドとして知られており、ハイレベルな演奏によるアンサンブルはあらゆるバンドのお手本とされています。

そんなLUNA SEAのボトムを支えるのがベーシストのJ。ソングライターとしても卓越した才能を発揮し、多くのヒット曲を手がけてきました。

ヴィジュアル系というイメージとは裏腹に、シンプルなロックンロール色の強いプレイが特徴で、派手ではないものの、しっかりとしたグルーヴ感をバンドに与えています。

「TRUE BLUE」は初期のLUNA SEAを代表する名曲として知られており、スピーディで疾走感溢れるナンバーです。また、アルバム「Mother」には他にも「LOVELESS」や「ROSIER」など、バンドを代表する曲がいくつも収録されていますので、併せてチェックしましょう。

キャリアの初期から長年にわたってESP製のオリジナルモデルを愛用してきましたが、近年ではフェンダーを使用するこが多くなりました。

シンプルながらキメはしっかりと!

基本的に「TRUE BLUE」のベースはルート弾きが中心のシンプルなもの。テクニック的にはそれほど難しいものではありません。間に入るキメフレーズのリズムをしっかりと意識しましょう。

また、テンポが速いこともあり、走りそうになってしまいますので、ドラムと同時にバッキングギターのアルペジオも意識しながらプレイするのがポイントです。

④ONE OK ROCK「The Beginning」2012年

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洗練された次世代の骨太ロック!

若い世代を中心に「ワンオク」の相性で親しまれるONE OK ROCK。日本国内のみならず、世界を股に掛けた活躍によって、日本を代表するバンドに成長しました。

非常にバラエティに富んだ楽曲を確かな演奏技術によって奏でる実力派バンドです。

そんな同バンドのベーシストがRyota。ハードロックから影響を受けた骨太でヘヴィなサウンドによるシンプルなリフから、レッド・ホット・チリペッパーズのフリーを彷彿させるファンキーなスラップまで、幅広いプレイでバンドのボトムを支えています。

いくつかのベースを曲によって使い分けている彼ですが、もっとも印象的なのは、Sagoのオリジナルモデルでしょう。ポジションマークにLEDが仕込まれ、ステージ上を華やかに彩っています。その他にもワーウィック製の5弦ベースなどを使用しています。いずれも、ポジションマークが光るタイプのものが多く、これが彼のトレードマークのひとつです。

ヘヴィなサウンドで正確に刻むベース

▲ONE OK ROCK「The Beginning」

上記の通り、幅広い奏法やテクニックを駆使するRyotaですが、この曲ではヘヴィなサウンドで正確に音を重ね、アンサンブルに厚みを持たせるという役割に徹しています。

一見、簡単そうに思えるかもしれませんが、シンプルだからこそより正確にリズムを刻み続けることが重要となります。わずかに走ったり、モタったりするだけでも、全体のグルーヴ感や疾走感が失われてしまいます。なので、練習の際には必ずメトロノームなどを使って、リズムを意識しましょう。バンドでのプレイの際にはドラムの3点に意識を集中し、テンポキープを心がけてください。

⑤SHISHAMO「明日も」2017年

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ポップでキュートなロックンロール

メンバー全員がまだ20代前半ながら、2019年の時点でデビュー6周年を迎えた3ピースガールズバンドのSHISHAMO。ユニークなバンド名とは裏腹に、そのプレイはストレートで骨太です。

近年では音楽フェスにも引っ張りだこで、その年齢からは想像できない程に貫禄ある演奏を聴かせてくれます。

デビュー2年目の2014年にバンドに加入し、どうしても薄くなってしまいがちな3ピースバンドに厚みを持たせているベーシストが松岡彩です。オーソドックスなプレイが中心ながら、時にはボトムが薄くなってしまうことも恐れない攻めたフレーズも聴かせてくれます。

2017年リリースの「明日も」でも、ポップでさわやかな曲調にマッチする彼女らしいベースラインを聴くことができます。

使用ベースは山口県のギター工房・プロヴィジョンギターのジャズベースタイプ。ヴィンテージスタイルのモデルのようです。ちなみに、ギター・ボーカル担当の宮崎朝子も同工房のテレキャスタータイプを使用しています。

指板上を縦横無尽に走り回るアクティブなプレイ

▲SHISHAMO「明日へ」

基本的にはルート弾きが中心のオーソドックスなプレイですが、要所でハイポジションに移動してのプレイが駆使され、結果として指板上を縦横無尽に走り回るアクティブなベースラインに仕上がっています。

練習時のポイントは、ローポジション、ハイポジションそれぞれの位置を正確に把握すること。大きな移動時にポジションを見失ってしまいがちですので、位置をしっかりと確認しておきましょう。

⑥BUMP OF CHICKEN「カルマ」2005年

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美しいメロディとスピード感を共存

2000年代の日本のロックシーンを語る上で、決して欠かすことができないバンド・BUMP OF CHICKEN。

美しいメロディと、どこか不器用さを感じさせるような歌声、そして印象的な歌詞によって幅広い層に支持され続けているバンドです。

2005年にリリースされた「カルマ」は、同バンドらしい美しいメロディと、ハードロックを思わせる激しいサウンド、そしてスピード感を見事に共存させた名曲となっています。

この曲が収録されたアルバム「orbital period」は、この他にも「プラネタリウム」や「ハンマーソングと痛みの塔」、「涙のふるさと」など、バンドを代表する名曲が数多く収録されている名盤です。

バンド結成からベースを担当しているのがファンの間で「チャマ」の相性で親しまれる直井由文。インディーズ時代や、メジャーデビュー直後は激しく動く派手なベースラインが特徴でした。しかし、この「カルマ」の頃には堅実でしっかりとボトムを支えるプレイへとシフトしています。

インディーズ時代はミュージックマン・スティングレイ等を愛用していましたが、デビュー後は、ソニックやフェンダーのジャズベース系のモデルがメインになりました。

グルーヴ感溢れるシンプルなベースライン

▲BUMP OF CHICKEN「カルマ」

全体的にそれほど難しいフレーズが用いられているわけではありませんが、比較的テンポが速い曲なので、リズムキープが重要となります。

ギターのストロークが実際のテンポよりも少し速く聞こえますので、しっかりとドラムを聴いて走らないように注意しましょう。

⑦UNISON SQUARE GARDEN「シュガーソングとビターステップ」2015年

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ポップで洗練されたスタイリッシュなロック

2004年の結成から2019年で15周年、そして2008年のメジャーデビューから10周年を超え、ベテランバンドとして日本ロックシーンの最先端で活躍し続けるUNISON SQUARE GARDEN。

3ピースバンドとは思えないほどのサウンドの厚みや、安定感あるプレイにも定評があります。

この「シュガーソングとビターステップ」は、そんなUNISON SQUARE GARDENの魅力がたっぷりと凝縮されている1曲です。

ベースを担当するのは、バンドのメインソングライターでもある田渕智也です。プレイ面だけでなく、ライブパフォーマンスも激しく、そして派手なベーシストとして知られています。

近年では、UNISON SQUARE GARDEN以外にもQ-MhzやTHE KEBABSのメンバーとしての活動や、楽曲提供なども行い、活躍の幅を広げています。

激しく、そして派手に暴れるベースライン

▲UNISON SQUARE GARDEN「シュガーソングとビターステップ」

田渕智也らしい激しく、そして派手に暴れるベースラインをいかにマスターするのかが、この曲のポイントとなっています。

少し聴いてみただけでは、複雑なフレージングに聞こえるかもしれませんが、イントロ・Aメロ・Bメロ・サビと、それぞれに規則性があります。これを基本としてフレーズを覚えていきましょう。

初心者の方には少し難しく感じられる部分もありますので、まずはテンポを落として練習することをおすすめします。

⑧レッド・ホット・チリペッパーズ「DANI CALIFORNIA」2006年

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レッチリらしさ全開のファンキーでポップなロックチューン

80年代のデビューから現在に至るまで、常にロックシーンの最先端として走り続けているレッド・ホット・チリペッパーズ。彼らが音楽シーンに与えたインパクト、そして影響は計り知れないものです。

結成から、幾度となくメンバーチェンジを繰り返してきた同バンドですが、最初期から常にこのバンドのベーシストであり続けたのがフリーです。独自のスタイルのスラップや、高速2フィンガーなど、従来のロックやポップスにおける常識を大きく変えるプレイによって、ベースヒーローとして多くのベーシストに影響を与え続けてきました。

2006年にリリースされた2枚組の超大作「STADIUM ARCADIUM」のオープニングナンバーを飾っているのが「DANI CALIFORNIA」です。映画の主題歌にも採用されたヒットチューンですので、同バンドをご存じない方でも耳にしたことがあるかもしれません。まさにレッチリらしいファンキーな曲に仕上がっています。

このアルバムは、現時点でバンドの中心人物であったジョン・フルシアンテが在籍した最後の作品でもあります。つまり、この編成におけるバンドの集大成的なアルバムです。

フリーのメインベースは時期によって異なります。ミュージックマンのスティングレイをはじめとして、モデュラスのシグネイチャーモデル、そして近年ではフェンダー系のベースをプレイする頻度が高くなっています。

ハネたリズムをマスターしよう

フリーのプレイする楽曲としては比較的シンプルなものですが、ハネたリズムが特徴となっています。いろんなリズムパターンをマスターしたい初心者の方におすすめの練習曲です。

この曲ならではのリズムをしっかりと聴き込んで覚えましょう。

⑨ニルヴァーナ「Smells Like Teen Spirit」

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ロック史に輝く名曲!バンドマンなら必ずマスターしたい1曲

ベースのみでなく、ギターやドラムなど、あらゆる楽器の入門曲の定番です。ニルヴァーナというバンドの偉大さは今更説明するまでもないかもしれません。90年代のグランジ・オルタナティヴロックの大ムーヴメントを引き起こしたバンドです。

フロントマンであるカート・コバーンの死によって、同バンドの歴史は1994年に幕を下ろすことになりましたが、多くのアーティストに影響を与え続け、伝説として現代にも活きています。

「Smells Like Teen Spirit」はそんなニルヴァーナを象徴する代名詞的な楽曲です。クリス・ノヴォセリックによるベースはとてもシンプルながら、太く、ヘヴィなサウンドでしっかりとバンドの屋台骨を支えています。

さらに、2000年以降にはニルヴァーナのドラムスを担当していたデイヴ・グロールがフロントマンを務めるフー・ファイターズにもゲスト参加を果たしました。

ヘヴィさを強調するフレージング

テクニック的にはそれほど難しくはありませんが、ヘヴィさを強調するフレーズがいくつも使われています。

グランジ系のジャンル以外でも活かすことのできるフレージングも多いので、しっかりとマスターしましょう。

⑩グリーン・デイ「Basket Case」

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スピード感満点の痛快ポップパンク

90年代の半ばにセンセーショナルに登場し、ポスト・ニルヴァーナとして注目されたバンドのひとつがグリーン・デイです。

この「Basket Case」は日本でも大ヒットし、ポップパンクやメロコアブームの火付け役にもなりました。

マイク・ダーントによるベースは、パンク・メロコアらしい疾走感に溢れています。3ピースバンドに不足しがちな厚みを補う役割もしっかり果たしており、こういったスタイルのバンドのお手本とも言うべきベーシストです。

リズムキープを正確に!疾走感と「走り」の違いを知ろう!

この曲をプレイする上でもっとも重要なのはリズムキープです。ポップパンクやメロコアでは、いかに疾走感を表現するのかが大切です。疾走感を表現するのと、テンポを単に速めることや走ることは違います。これを意識してプレイしましょう。

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最後に

ベース上達のためには、基礎練習もとても重要です。ですが、それと同じくらいにいろんな曲をプレイすることも大切なこと。

そこで、今回ご紹介した練習曲を参考にしてみてください。



この記事の執筆者EYS音楽教室 編集部

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