バイオリンが上達しなくて悩んでいませんか?
ずっと憧れていたバイオリンを始めてみたのはいいけれど、誰が鍵盤を押しても同じ高さの音が出るピアノと違って、正確な音程をとるのに苦労していませんか?
また、ギターだったら弦のどこを押さえたらいいのかフレットを見ればわかりますが、バイオリンはそうはいきません。
こんなにひとつの音程をとるのが難しいのに、美しいメロディーを優雅に奏でたり、難しい音型をさらっと速く弾きこなすのは、至難の技。
音階練習をたくさんして音程が取れるようになったとしても、右手の弓の角度や動かす速度や圧力もきちんとしていないとノコギリのような音がしてこれまた大変。
頑張ろうとすればするほど肩に力が入って首も痛くなるし、どうしたらいいの?
というあなたのために、バイオリン上達のためのコツをまとめてみました。
バイオリンが上達しない人にありがちな共通点
①チューニングが正しくない
(チューナーの写真)チューナーを使って正しく調弦をするのがバイオリン練習の初めの一歩。
チューニング(調弦)は、正しい音程を取るために必要です。
弾き始める前に、下の音からG、D、A、E(ソ、レ、ラ、ミ)の4本の弦が正しい高さに合わされていないと、正しい音程が取れません。
バイオリンは、左手で弦を押さえて音程を取りますが、ギターのように押さえる位置がフレットで決められていないので、自分の耳と指の感覚だけが頼りです。
きちんと調弦されていないと、左指で押さえる位置も変わってしまいます。
②音程が正しくとれていない
(耳を塞ぐ人の写真)きちんとした音程が取れないと、バイオリンの音色も聴くに耐えない騒音に。
チューニングがきちんとできていても、左手で弦の的確な位置を押さえられていないと、正確な音程が取れません。
音程が正しくないと、調子外れなメロディーになってしまいますし、他の人と一緒に演奏しようとしても上手く合わせられません。
バイオリンの上達のためには、まず音程を正確に取るのが基本中の基本なのです。
③毎日コツコツ練習できていない
(バイオリンを持ったまますわっている女性の写真)練習するモチベーションが上がらないとことも時にはあります。
ピアニストでありながらポーランドの初代首相も務めた、イグナツィ・ヤン・パデレフスキの名言、
「一日練習を怠ると自分にはわかる。二日怠ると批評家にわかる。三日怠ると聴衆にわかってしまう。」
は、クラッシック音楽家や愛好家の間ではよく知られています。
これをすべてのプロの演奏家が実感しているとは限りませんが、いずれにしても、プロの演奏レベルを維持し、さらに向上させることは、並大抵の努力ではできないことです。
プロを目指す訳ではなく、趣味でこれから楽器を学ぼうという方は、楽しむことが第一ではありますが、本当に楽しむためにも、ある程度コンスタントに練習を続けると上達が早くなります。
特に、バイオリンの音程と音色は、自分の耳と身体的な感覚が決め手となるので、週に一、二回程度楽器に触るのではなかなか身につきません。
なかなか身につかないと、弾いてみたい曲もいつまでたってもできるようにならなくて面白くないので、結果、長続きしません。
音楽とスポーツは違いますが、右手の弓の動かし方、左手の弦の押さえ方、右手と左手の協働など、バイオリンの練習には、身体的な動きのトレーニングの側面もあります。
さらに、動きを身体に覚えこませるだけではなく、その結果生じる音に耳をすませながら身体的に反応する、という感覚を身につける必要があります。
そしてその身体感覚を脳に刻み込み、記憶の固定化をするには、「記憶の再統合」の作用を生かすと効果的です。
ニューズウィーク日本版「スポーツや楽器の演奏など、新しいスキルを2倍早く覚える方法とは」に、「記憶の再統合」についての研究の記事があります。
日頃、学校、仕事や家事育児に忙しい中、プロを目指す訳でもないのに、この記事の実験のように6時間後にまた練習というのはまず無理でしょう。
それでもなるべく毎日コツコツと、それが難しかったらせめて週に4、5日は練習すると上達が早くなります。
同じ週に6時間練習するのでも、週に2日3時間練習するよりも、週に6日1時間練習する方が身につきやすいのです。
平日は仕事で疲れ果てて1時間なんて練習できないという方は、週末に3時間のみになってしまうよりも、平日に2日30分と週末に1時間づつで週に3時間練習する、というように練習日を振り分けるように工夫してみましょう。
さらに、記事の研究結果にあるように、いつも同じ練習を繰り返すのではなく、少しだけ変化を与えることでさらに効率的になります。
あまり変化が大きすぎても効果はありません。
具体的に言えば、弾けない部分をただ何回も練習するのではなく、ゆっくり弾いてみたり、リズムや強弱に変化をつけてみたり、などです。
④自己流でやりすぎてしまっている
(楽器の構え方が悪い男性の写真)バイオリンを間違った構え方をしたまま練習すると上達しません。
バイオリンを上達させるためには、まずは基本の姿勢と楽器の構え方が大切です。
姿勢が悪いと身体に負担がかかり、すぐに疲れてしまうだけではなく、首や肩のコリにもつながってしまいます。
そして、どういう角度で楽器を構えるか、体に力が入っていないか、弓をどのように動かすか、などは、はじめに悪い癖をつけてしまうとなかなか直りません。
そして、その悪い癖のために練習が長続きしないばかりか、良い音が出ません。
本当にその楽器の構え方や弓の動かし方が正しいかどうか、というのはなかなか自分一人で客観的に見て判断することができません。
バイオリンを上達させるためのテクニック5選
(ご自身でトピックを選んで、その上達方法について具体的に解説してください。一般論というよりは「そういう方法があったんだ!」とユーザーを満足させられる内容を選定してください(以下同))
①弓の持ち方
①-1手の力を抜いて軽く「キツネの形」にします。
①-2 黒檀(こくたん)の隣で親指が軽く触れる程度のところに親指をあてます。
ここで重要なのは、親指がつっぱってまっすぐになったりせず、第一関節が曲がっていることです。
弓の持ち方にはいろいろありますが、人差し指と薬指(または小指)と親指の3点で持つようにして、親指で下から弓をささえる意識で持つと安定します。
②音階練習とロングトーン
音階練習というと、退屈な基礎練習だと思われるかもしれませんが、趣味でやっている方であっても、さらに上達していくためには欠かせません。
左手の指が正しい位置に押さえられていないと正しい音程が取れないので、どの弦のどの位置でどんな音が出るのかを、自分で注意深く聴きながら練習してその感覚を体得します。
右手の弓の動かし方は、強弱や音色、フレージングなど表現力に関わるので、弓の速度と圧力をきちんとコントロールできるように練習します。
ロングトーンは、テンポ♩=60で1つの音を4拍のばしてから次の音にいきます。
左の手の形がきれいに丸くなっているか、指が上から垂直に下りているか、右手で弓のコントロールができていて音が強くなったり弱くなったりしないかを確認します。
さらに、♩=60で4分音符、8分音符などリズムを変えても練習しましょう。
③重音の練習
いきなり2つの音を同時に弾くのではなく、
1.重音の下の音
2.重音の上の音
3.両方の音
というように練習します。
基本では、3度、6度、8度の重音から始めます。
上達したら、4度や5度もやってみましょう。
重音を弾く時には、隣り合った二本の弦を同時に弾ける弓の角度を探し、両方の弦に同じ重さをかけながら注意深く弓を運びます。
どちらかの弦にかたよったり、圧力を弦にかけ過ぎてしまうときれいな重音が出ません。
左手の形だけではなく、楽器の傾き、左肘の位置などにも気をつけましょう。
④ポジションの移動
ファーストポジションの練習の次はセカンドではなく、サードポジションを練習します。
ファーストポジションでは、A線で1の指は「シ」、2の指で「ド」、3の指で「レ」、4の指で「ミ」の音がでます。
この3の指で「レ」を押さえていた位置に、1の指を持ってくることがサードポジションです。
手は同じ形のままで肘から先が一体となって引き寄せるように動かします。
親指に力が入っているとスムーズに動きませんので力を抜きましょう。
⑤ビブラートの練習
ビブラートは、手を振るわせるのではなく、手首から上全体をスライドさせてかけます。
練習は、まず指板の上を幅広く移動し、だんだんその間隔をせまくしていって、指が一点に定まってもまだ手首は動いているというようにします。
楽器が動いてしまうので、誰かに楽器のネックを支えていてもらうか、ネックに厚めのタオルをあてて壁に押し付けてスライドさせる練習をして下さい。
一点で動かせるようになったら、♩=60に1回から8回まで使い分けてコントロールできるようにします。
バイオリンを上達させるためのおすすめグッズ3選
①ピンキネスト Pinkinest ボーイング 右手小指の置き方習得に
弓のコントロールを上達させるには、右手のフォームを安定させなければなりません。
初心者のうちは弱い小指を弓の上で安定させるのは難しいので、このグッズを使うとフォームも安定します。
小指の位置が少しわかってきたら並行してこれを外した練習もし、フォームがしっかりしてきたら必要なくなります。
②ボーイング練習ガイド
弓は弦と垂直に動かさなければなりませんが、初めのうちはどうしても斜めになってしまいますし、それを自分で鏡で確認するのも難しいです。
このグッズがあると、弓きちんと弦に垂直に弾いている感覚を身につけることができ、雑音ばかりでちゃんとした音が出ない超初心者のうちは大変便利です。
ただし、弓のすみからすみまで使ったロングトーンの練習や、少し傾けて弓の量を減らして弾く、また、強弱や音色を変化させるために駒に近くや離れたところで弾くには邪魔になります。
そもそも、そこまで上達してきた方にはこの器具は必要ありません。
また、弓の動きが斜めになっても強く弓を動かそうとすると、弓がこの器具にあたって傷つく恐れがあるので、カーボン弓のような安価な弓で練習することをお勧めします。
③3枚 4/4サイズ バイオリン用 音階ポジションシール 指板ステッカー 練習用など 指板シール
実は、このグッズ私はこの記事を書くためにリサーチして初めて知りました。
「こんなものがあったのか!」
と、目からウロコでした。
音程を取るために左指で弦のどの位置を押さえたらいいのか、ということは、耳で良く聴きながら時間をかけて身につけるものなので、これを勧めないバイオリンの先生もいることでしょう。
けれども音程を取る練習に退屈したら、時には指板シールを貼って気軽に簡単な曲を弾いたりすると、バイオリンを弾く楽しみが味わえてモチベーションアップにつながるかもしれません。
バイオリンを上達させるためのおすすめ動画3選
現代の巨匠、アンネ=ゾフィー・ムター、時代を担う個性派、パトリツィア・コパチンスカヤ、そして音楽のジャンルをまたぐ表現者、葉加瀬太郎の動画をご紹介します。
①アンネ=ゾフィー・ムター
力強さと叙情性を合わせ持つ世界最高峰バイオリニストのひとり
サラサーテ作曲 ツィゴイネルワイゼン
1963年ドイツ生まれのアンネ=ゾフィー・ムターは、現代最高のバイオリニストのひとりです。
13歳の時にカラヤンに見出されてベルリンフィルと共演し、その後、バレンボイム、メータと世界の名だたる世界の巨匠と共演しています。
レパートリーは、ヴィヴァルディからペンデレツキなどの現代音楽まで幅広く、モーツァルトのコンツェルトの弾き振りもしています。
完璧な技巧なのは言うまでもありませんが、重厚で深い音と豊かなヴィブラート、多彩な音色、叙情的であり力強くもある表現力が彼女の演奏の特徴です。
彼女のように、そのフレーズに求められている音色はどのようなものかを自分なりに模索し、さらに、他の部分とのコントラストもつけられるようになると表現に幅が広がり、かなり上達するでしょう。
この良く知られた名曲ツィゴイネルワイゼンですが、この冒頭のワンフレーズ、G線の低音の迫力とその直後の閃光のような鮮やかな上昇音形、ここでもう身震いがします。
その後のメロディアスな部分では、多彩な音色で繊細に叙情的に歌い上げ、彼女の表現の幅の広さがうかがえます。
さらに曲の後半では精緻で圧倒的な技巧を見せつけ、一気に終結に向かいます。
演奏活動以外にもさまざまな慈善活動を行い、医療や貧困の問題解決の取り組みの他、2011年の日本での津波による被害者支援団体の活動も支援しています。
さらに、その演奏家としてと人道的支援に対して、世界中の数々の賞を受賞し勲章を授与されています。
②パトリツィア・コパチンスカヤ
溢れ出るパッション、体全体が音楽と一体化する天性の表現者
ストラヴィンスキー作曲 バイオリンコンチェルト
1977年モルドバ共和国(旧ソ連)生まれのパトリツィア・コパチンスカヤは、2000年シェリング国際コンクール優勝後、ルツェルン、ザルツブルグ、ウィーン芸術週間、ロッケンハウスなどの世界各地の音楽祭に出演しています。
日本にも何度か来日していて、2019年には、世界を熱狂させている個性派ギリシャ人指揮者、テオドール・クルレンツィス率いるムジカエテルナの来日公演のソリストとして登場しました。
その演奏スタイルは、狂気を感じさせるほどのパッションがほとばしり、また子供のように無垢で戯れるような表現をすることもあります。
斬新でありながら、単に気をてらったのではなく、あくまでも純粋に音楽を体全体で表現しています。
彼女がそのひとつひとつのパッセージにいかに多彩な表情をつけて命を吹き込んでいくか、そして、本当に音楽を心の底から楽しんで自由に表現する姿を通して、演奏においてとても大切なものを感じていただけることでしょう。
③葉加瀬太郎
音楽のジャンルの垣根を超えて音を楽しむ自由人
情熱大陸
1968年生まれで東京藝術大学在学中に「クライズラー&カンパニー」を結成、クラッシックやポップスといった音楽の垣根を超える活動をしています。
セリーヌ・ディオンのワールドツアーに参加する他、NHK朝ドラの音楽の作曲もしています。
「情熱大陸」という番組のテーマ音楽となった楽曲で、これを弾くのが目的でバイオリンを始める人もいるくらいの人気曲です。
演奏スタイルは、クラッシック音楽教育による堅固な技術のもとに、音楽のジャンルの垣根を超えた自由な表現をしています。
この情熱大陸での演奏のグルーブ感は素晴らしく、クラッシック演奏にはない強いアクセントや、装飾的なポルタメントが特徴的です。
こういったポップスのキレのあるリズム感やフレージングは独特なもので、それぞれの音楽スタイルにあった演奏法を学ぶと、レパートリーと音楽表現の幅が広がります。
バイオリンを上達させたいならEYSのバイオリン教室へ!
バイオリンは、楽器の持ち方、左手の音程のとり方、右手の弓の動かし方など、自分一人ではどうしても客観的に正しくできているか判断のできない楽器です。
初めから自己流の変な癖がついてしまう前に、バイオリン教室に通うと確実に上達します。
けれども、学校や仕事、家事や育児で通う時間がない、という方は、いつも決まった曜日と時間に習いに行くことができない、という理由であきらめてしまっている方も多いことでしょう。
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そこで、EYS音楽教室では、
⑴レッスン時間「オールフリー制度と固定制度で自由自在」
・オールフリー制度
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・固定制度+無料補講
一般的な音楽教室と同様、月2〜8回の固定レッスンを設定
別の日へのレッスン振替も可能
補足:マンツーマンが基本ですが、楽器によってはグループレッスンもあります。都度ご確認ください。
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②楽器プレゼントの場合は、入会から1年継続して当教室に通っていただくことが条件になり、中途解約はできません。
③月会費永年割引の場合は、選択ブランドにより割引金額が異なります。
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