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MAY,2020
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【アフターコロナの音楽】大きく変わる”ライブ”シーンと音楽教室で何が起きているか

# 音楽ネタ

投稿者 :程嶋日奈子

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るっています。 毎日不安な情報が報道されていますが、一方で様々な業界で「アフターコロナ」つまり、コロナウイルス流行終息後の新たなライフスタイルが話題を呼んでいます。この記事ではアフターコロナの音楽を取り巻く環境がどうなるのか、探っていきたいと思います。

コロナで生まれた新しい形”オンラインライブ”という音楽の形

突然ですが、この記事を書いている私は多いときは年間300本ペースでライブをするライブミュージシャンです。皆様もご存じのとおり、今回、「クラスター」の発生地として「ライブハウス」が注意が必要である場所として、早い段階で広く認知されてしまいました。その中で業界には様々な変化が起きています。

はじめは「ライブハウスに来られない人」向けの”ライブを配信”するライブ配信だった

実は「ライブ配信」と言う技術は今回のコロナウイルス流行前からあった技術で、音楽業界でもネット経由のプロモーションに力を入れていたミュージシャンは以前から取り入れているものでした。今回は「ライブハウスに人が集まることが感染予防の観点から望ましくない」ということを背景に徐々に形を変えてライブシーンに「配信」という手段が浸透していきました。

とはいえ、始めは「実際に観客を入れて行われているライブを補助的に配信する 」 ものが多かったように思います。ミュージシャンとしてはどのような状況でもより多くのお客様に聴いていただけるほうがやりがいもありますしね。

そしてこの形式の配信ライブはお子様がいらっしゃったり、ちょっと遠方にお住まいで普段はライブに足を運べない人たちとミュージシャンがつながるきっかけにもなっていきました。中には当然「今日のギタリスト、名前は知っていたけど初めてライブを聴いた」というお客様もいらっしゃいまして、様々な効果が出始めました。

配信のためのライブが始まった!

その後、緊急事態宣言が出されたり、ライブハウスが休業を余儀なくされていく中で現在主流なのが、「無観客ライブ配信」です。テレビでは昔からあった演奏している会場に人はいないけれどお茶の間の画面の前では音楽を聴いている人がいるというあの状況がYouTubeやFacebookのタイムライン上その他いろいろなアプリで行われているのです。

中には閲覧権限を有料で販売したり、ネット上で投げ銭を募るようなミュージシャンも出始めて、新たな活動の場がバーチャルに生まれることになりました。先日私が行った無観客配信ではYouTubeを使ってライブ配信をして、一定以上の投げ銭をくださったお客様を会議システム「Zoom 」 を使ったバンドとの打ち上げにご招待いたしました。これも本当に新しい形のつながりだと言えると思います。

家から同時にセッションしながらライブ配信ができてしまう!?

そして今、さらに一歩進んで「ミュージシャンすらも集まらずにそれぞれの家からセッションを行い、それを配信する」という活動も始まりつつあります。この前提にはもちろん「遠隔で合奏・セッションができる」という環境が必要になってきます。これを実現しているのがYAMAHAのNETDUETTOという仕組みです。

https://www.netduetto.net/

詳しい仕組みのご説明は省きますが、実は現在私たちが使えるビデオ通話のほとんどが遅延があったり、一人の人が音を出していると他の人は一緒に音を出せないというセッションには致命的な欠陥を抱えています。これを解決するのがこのNETDUETTOで先ほどご紹介した会議システムのZoomを使うことで顔を見ながらセッションを行うこともできますし、更にそれを配信することも可能なのです。

アフターコロナでは音楽のリスナーも変わる

「電子決済」になれ始めたリスナー

オンラインでライブを聴くことになって、リスナーの皆様の音楽に対するお金の使い方もこの1か月あまりで一気に変わった気がします。もちろん著名人の方の無料公開動画などを見る方は多くいらっしゃいますが、無名なアーティストでも応援したいというありがたいリスナーさんもたくさんいらっしゃいます。

はじめはライブに通う代わりにアーティストのCDを購入したり、配信されている音源を購入したりしていた方も、ライブ配信で投げ銭のサイトからアーティストの応援をスムーズにしてくださるようになってきたように感じます。

自宅でのストリーム配信を聴く環境が一気に整備されはじめた

同時に、有料で閲覧したり投げ銭をしてライブ配信を鑑賞するようなリスナーの方はストリーム配信(ネット上の同時中継)をできるだけいい環境で聴くように、ご自宅の設備がどんどん充実していっているようです。

ストリーミング配信はテレビの音楽番組などとは違ってではなくスマートフォンやPCでインターネット上の音楽を受信します。ここでもあまり専門的な話は省きますが、まずはそれなりに速度があるインターネットの環境が整っていることに越したことはありません。もちろん通常の4Gでも受信はできますが、有線の光回線で受信したものを外付けのスピーカーで聴いたりヘッドフォンで聴いてくださる方もいらっしゃいます。もちろん通常の携帯電話のスピーカーでも音楽は聴いていただけますし、BGMやラジオのようにオンライン配信を楽しむ方もいらして、多様性が進んでいると言えます。

アフターコロナでは自宅が音楽教室のスタジオになる

オンラインレッスンとは?

そして同時に始まったのが「オンラインレッスン」というトレンドです。オンラインレッスンとは音楽だけではなく様々なジャンルの習い事で現在注目されている「自宅にいながらにしてインターネット上で受けられるレッスン」のことです。

オンラインレッスンもはじめに書いたライブ配信と同じようにすでに一部の音楽講師は実施していた活動です。しかし、現状の全国的な外出自粛を背景に今この形体のレッスンの普及が一気に加速しています。

オンラインレッスンのメリットと注意点

オンラインレッスンは家に居ながらレッスンができるという事で、今回のように感染症を防ぐだけではなく非常に多くのメリットがあります。

まず、何よりも移動時間が必要ないため、前後に予定があっても効率的にレッスンができます。例えば会社から帰宅してすぐオンラインレッスンを受けて、終了後は自宅でくつろぐこともできます。また、全国どこにいてもレッスンが受けられるので、例えば転勤などがあっても同じ先生に変わらず習うことも可能です。お子様がおうちにいらっしゃるなど、外出が難しい場合も安心して受講していただくこともできます。

一方でオンライン上でのレッスンということでやはりPCやスマートフォンの設定、インターネットの環境などは最低限必要になります。こちらは詳しくは別の記事にご紹介しております。

EYSのオンラインレッスンの特徴とおすすめポイント

ここまで読んできてオンラインレッスンに興味を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。ただ、初めてのオンラインレッスンは不安と言う方は、是非EYS音楽教室のオンラインレッスンを受けていただきたいと思います。

EYS音楽教室はそもそもSecond Communityという考え方を持っており、既存の音楽教室とは全く異なるオンライン上での会員様と講師とのコミュニティをすでに何年も前から運用しています。通常時でもレッスンには毎回講師からのカルテが届きますし、専用チャットでの質問も可能です。

レッスンにはZoomのアプリを講師全員が共通で使用しており、受講される会員様のご自宅の環境のセットアップのサポートもチャット上で行う事が可能です。

何より、元々固定カリキュラムを設定せず、会員の皆様一人一人の音楽体験をプロデュースする「オーダーメイドLesson」というスタンスの教室なので、無料公開されているレッスン動画などとは違う、あなただけのレッスンが受けられるのが大きな特徴です。

EYSの無料オンライン体験レッスンを受けるには?

現在EYS音楽教室は5/6まで各店舗での営業を自粛しておりますが、オンラインでの体験レッスンを行っております。

このような状況下ですが、EYSでは体験レッスンのお申込みからご受講、入会手続きまですべてオンラインで行うことができます。もちろんEYSならではの楽器プレゼントなどの特典も変わらずにご利用いただけます。

ご不安な方は各種操作ももちろんスタッフがサポートをさせていただきます。
まずは以下のボタンから、是非お申込みサイトをご覧ください。

最後に

いかがでしたでしょうか。日々刻々と変化する状況の中、オンラインでの音楽活動の幅はいろいろな意味で大きな広がりを見せています。一方で音楽業界が苦境に立たされているのも事実です。

スタジオでの レッスン は難しいですが、EYS音楽教室はオンラインで レッスン を続けることが「音楽の灯を絶やさない」ために私たちが今できることだと信じています。

是非、こんな時だからこそ “Enjoy Your Sound”をあきらめない 私たちのレッスン を、体験してみませんか?

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MUSIC LESSON LAB
投稿者
1982年12月31日、神奈川県藤沢市生まれ。幼いころから明治大学Big Sounds Society Orchestra出身の父の影響でジャズを聴いて育つ。神奈川県立湘南高校入学を機にクラシックコントラバスを学ぶ。 その後父の先輩であるドラマー、大隅寿男氏の勧めで早稲田大学モダンジャズ研究会に加入。学生・社会人ビックバンドやコンボでジャズベーシストとして活動を始める。 以来、ジャズベースを金子健氏、井上陽介氏、クラシックコントラバスを新日本フィルの森園康一氏に師事。都内や首都圏近郊でジャズビックバンド・コンボはもちろん、クラシックやポップスなど、ジャンルを問わず多くのシーンで活動中。 2020年10月7日、待望の4th アルバム『Vincent』を発売。