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JUN,2020
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【初心者必読】トランペットを始める前におさえておきたい基礎知識と練習方法【入門編】

# 楽器

編集スタッフ :グッドラック・ナギ

音楽は年齢を問わず楽しむことのできる趣味です。一昔前までは、子供の頃から練習を重ねなければ楽器演奏は楽しめないというイメージを持たれていました。しかし、実際にはいくつになって始めても音楽は楽しめます。

そこで、近年増えているのが「大人の音楽教室」です。ある程度の年齢になってから昔憧れていた楽器に挑戦するという方も多くなりつつあります。

そんな大人になって挑戦する楽器として特に高い人気を誇っているのがトランペットです。学生時代に吹奏楽を経験したことのある方であれば比較的身近な楽器かもしれませんが、昔から憧れを抱きつつも結局手にすることはなかったという方も少なくないようです。トランペットはご存知の通り、クラシックはもちろんのことロックやポップス、ジャズなどあらゆるジャンルで活躍できる楽器のひとつ。オーケストラ、バンド、ソロなどさまざまなスタイルで演奏を楽しめるという点も魅力的です。

そこで、今回はトランペットを始めるにあたって押さえておきたい基礎知識と練習方法などもご紹介します。

もくじ

初心者にオススメのトランペットの買い方、予算・相場は?

本格的にトランペットを始めるとなれば、やはり自分の楽器が必要となります。大型の楽器などの場合、教室でレンタルして練習するというケースが多いですが、トランペットは自分の楽器を購入するという方が多数派です。そこで、ここでは初心者の方向けのトランペットの選び方や予算などをご紹介しましょう。

初心者向けトランペット選びのポイント

トランペットにはいくつかの種類があります。まず、ピストントランペットロータリートランペットの2種類に分けられますが、日本ではピストントランペットの方が広く普及しています。その分だけ選択肢も多いので、特にこだわりがないのであればピストントランペットをお勧めします。

管については演奏したい曲やジャンルによって選びます。ジャズや吹奏楽などが中心であればB♭管のものを選ぶのが無難でしょう。

トランペットの素材は基本的に真鍮ですが、成分の割合によってイエローブラスとゴールドブラスに分けられます。見た目の違いとしては、全体的に黄色く、鮮やかなものがイエローブラスで、赤っぽいものがゴールドブラスです。音色の傾向としてはイエローブラスの方が音の輪郭がはっきりしており、華やかです。それに対してゴールドブラスは太く、温かみのある音色が特徴となっています。このあたりは好みで選んでみてください。

初心者向けトランペットの相場は?予算はどのくらい?

トランペットを購入するとなれば、やはり気になるのは予算です。近年ではかなり安価なトランペットも登場していますので、最初はとにかく安いものを!と考えてしまう方も多いようです。しかし、あまりに安価なものを選ぶと音が出しにくく挫折の原因になってしまったり、単純に音がイマイチで長く使うことができなかったりするケースもあります。

その点を踏まえると、10万円前後の価格帯のものがおすすめです。5万円程度からある程度しっかりとした楽器を購入することができますが、長く使い続ける前提であれば10万円以上のものを選んだ方がいいでしょう。

はじめてのトランペットは中古でも大丈夫?

トランペットは日本でもメジャーな楽器だけあって、中古市場にもかなりの数が出回っています。中古であれば同じ予算であってもワンランク上のものを狙えるケースがありますが、一方でデメリットも少なくありません。

トランペットは管楽器の中でも比較的シンプルな構造ですが、管の歪や変形など、音色や演奏性に影響するトラブルが発生することがあります。初心者の方の場合、状態の見極めが難しいため、結果として問題のある楽器を購入してしまう可能性もあるのです。ですので、初心者のはじめての1本として中古品はあまりおすすめできません。

初心者の方におすすめのトランペット

続いては初心者の方におすすめのトランペットをいくつかピックアップして、それぞれの特徴などをご紹介します。あなたのトランペット選びの参考にしてみてください。

ヤマハ「YTR-4335GSII」

ヤマハのスタンダードクラスの定番モデルのひとつです。上位モデル譲りのスペックが盛り込まれていますので、初心者の方はもちろんのこと、中級者以上の方でも満足できる仕上がりです。

ベルの素材は太く温かみのある音色のゴールドブラスで、銀メッキ仕上げになっていますのでしっとりとした吹奏感が持ち味となっています。

BACH「TR400SP」

価格帯としては実売価格アンダー10万円と、エントリークラスですが世界的に高い支持を集めるBACHだけあってハイレベルな仕上がりです。

上位モデルのスペックを要所でしっかりと継承していますのでサウンドもしっかりとしており、吹きやすさも抜群です。同価格帯のトランペットの中ではトップクラスの人気モデルですのでこれから初めてトランペットを手にする方はもちろんのこと、他のエントリーモデルからの買い替えにもおすすめです。

セルバ「STR-100」

自分のトランペットが欲しいものの、どうしても予算が限られているという方におすすめのエントリーモデルです。実売価格2万円程度ながら、材質も作りもしっかりとしており、何よりも初心者の方でも音を出しやすいように設計されています。

本格的にトランペットをはじめたいという方のみでなく、気軽に楽器に触れてみたいという方でも手にしやすい価格帯に抑えられていますのでチェックしてみましょう。

トランペット上達のためにはどんな練習が必要?

次はトランペット上達のために役立つ練習方法をご紹介していきます。

マウスピースのみで音を出す練習

トランペットはマウスピースを唇に当てて、息を吹き込んで唇を振動させることによって音を出します。こうして口で説明しただけでは具体的にどうすればいいのか分からないという方が多いでしょう。そこで、まずはその感覚を掴むためにマウスピースのみで音を出す練習をしましょう。

管を取り付けたままでも練習はできますが、マウスピースのみの方がポジションを動かしやすいのでトランペットを「鳴らす」という感覚を掴みやすいのです。これはトランペットのみでなくマウスピースを使用する金管楽器の多くで行われる練習法です。なかなか音を出すことができないという方はまずは一度マウスピースのみで音を出す練習してみましょう。

息のスピードをコントロールする練習

上記の通り、トランペットは息によって唇を震わせることによって演奏する楽器です。そこで重要となるのが息のスピードです。息のスピードというと分かりにくいかもしれませんが、一気に息を吹き出すのではなくゆっくりと、細く吹く練習をすると理解しやすいでしょう。息のスピードによってトランペットの音階は変化します。そのため、トランペットを演奏するためにはこのスピードのコントロールが欠かせないのです。

初心者の方の場合、とにかく音を出したいと考えて思いっきり息を吹き込んでしまいがちです。しかしこれではうまくコントロールできません。なので、最初は逆にゆっくりと息を吹きながら安定した音を出すことを意識してみましょう。そこから徐々にスピードを上げて行くことによって自然と息をコントロールできるようになるでしょう。

トランペットは独学でも上達できる?それとも音楽教室がおすすめ?

これからトランペットをはじめるにあたって、独学で練習するのか音楽教室に通うのかで悩んでしまう方も多いようです。トランペットの場合、それぞれにメリットとデメリットの両方がありますので、悩みの種になってしまいがちです。

そこで、ここでは2つの角度から独学と音楽教室を比較しましょう。

トランペットは自宅で練習できる?

独学で練習する場合、大きなポイントとなるのが自宅で練習することができるのかという点です。トランペットは比較的に音量が大きく、高音が中心で抜けが良いこともあって集合住宅での練習が難しい楽器でもあります。地方の一軒家などでもかなり遠くまで音が響きますので夜間の練習は避けたいところです。そうなると、練習スタジオなどを利用することになるでしょう。

独学で練習することのメリットとしてコストがあまりかからないという点が挙げられます。しかし、音楽スタジオを利用するとなれば当然料金がかかりますので、独学のメリットの恩恵が薄れてしまいます。

しかし、近年では高性能な消音器も登場しています。当然、音質は変化してしまいますし抵抗感もありますが、うまく活用することができれば自宅での練習も可能となります。もちろん、消音器の効果も完全なものではなく、完全に音を消すことができるわけではありません。ですが、簡易的なブースや吸音材などを組み合わせることで自宅練習の環境を構築することは可能です。

また、1人用の組み立て式防音ブースなども登場しています。高性能なものであればほとんど外に音が漏れません。ただ、小型ブースであっても価格帯は20~100万円と高価なので気軽に購入できるものではありません。また、部屋の広さが限られていると、そもそも設置が難しいという問題もあります。

ただ、いずれにしてもコストがかかりますのでやはりコスト面での独学のメリットはかなり薄れてしまうと考えた方がいいでしょう。

それに対して音楽教室であれば基本的に専用のスタジオなどでレッスンを受けることができますので、音に関しては一切気にする必要がありません。最近では夜間レッスンに対応している教室も増えていますので、昼間は仕事で忙しく、夜間しか練習の時間がないという方でも安心です。

独学なら自分のペースで練習できるものの…

独学ならではのメリットとして、自分のペースで練習することができるという点が挙げられます。しかし、これが逆にデメリットになってしまうケースもあります。誰からも強制されることがないことから練習へのモチベーションが低下してしまうケースも少なくないのです。

結果として、練習の頻度がどんどん下がっていき、いつの間にかトランペットに触れることすらなくなってしまったという方も少なくありません。それに対して音楽教室であれば、常に目標を持って練習をすることができます。そのためモチベーションを維持しやすいのです。また、常に的確なアドバイスが受けられますのでスランプに陥るような心配もありません。結果として、長くトランペットを楽しめる可能性が高いといえるでしょう。

もちろん、モチベーションに関しては個人差がありますので絶対ではありませんが、せっかくトランペットを手にするのであれば、できるだけ長く楽しめる可能性が高い方法を選ぶべきでしょう。

EYS音楽教室のトランペットレッスンってどうなの?特徴や魅力をチェック!

EYS音楽教室では日本全国にスタジオを展開しています。その多くでトランペットのレッスンを受けることができます。そこで、ここではEYS音楽教室のトランペットレッスンの特徴や魅力などをご紹介しましょう。

一人ひとりに合わせたオーダーメイドレッスン

これからトランペットのレッスンを受けると言っても、まったくの初心者の方から学生時代にちょっと触れたことがあるもののブランクがある方、また現役で演奏を楽しんでいる方などさまざまです。そこでEYS音楽教室では一人ひとりに合わせたオーダーメイドレッスンを行っています。

常に自分のレベルに合わせて効率的に練習することができます。だからこそ、着実に上達することができるのです。

また、EYS音楽教室には多くのトランペットの講師が在籍していますので、自分で先生を選べるのも魅力です。

忙しい方でも安心のレッスンシステム

EYS音楽教室のレッスンは基本的に事前予約制となっています。そのため、自分の予定などに合わせてレッスンの予定を組むことができるのです。なので、予定が変則的な方であってもしっかりとレッスンを受けることができます。また、急な予定変更や残業などでレッスンを受けられなかった場合の補講も無料です。急な残業などが多い方でも安心です。

希望者全員に本格派トランペットをプレゼント

これからトランペットを始めるとなれば、まずは自分の楽器が欲しくなるものです。しかし、未経験者の方の場合、何を選べばいいのかわからないものです。そこでEYS音楽教室では希望者全員にトランペットのプレゼントを行っています。

プレゼントのトランペットというと、初心者向けの安価なものをイメージする方が多いかもしれません。しかし、EYS音楽教室では自社プロデュースの本格派トランペットをプレゼントしています。

しっかりとした楽器に仕上がっていますので初心者のみでなく中・上級者でも満足できることでしょう。なので、長く愛用できます。

オンラインレッスンにも対応!

最近、注目を集めているのが自宅で利用できるオンラインレッスンです。EYS音楽教室もオンラインレッスンを行っています。もちろん、オンラインと言っても対面の場合と同様に一人ひとりに合わせたオーダーメイドレッスンを受けることができます。

無料体験レッスンも行っていますので気になる方はまずは試してみましょう。

トランペット初心者におすすめの練習曲5選

ここからはトランペット初心者の方におすすめの練習曲をピックアップしてご紹介しましょう。

基礎練習のみでなく、曲で練習をしたいという方は参考にしてみてください。

賛美歌の定番曲のひとつである「アメイジング・グレイス」はさまざまな楽器の練習曲としても演奏され続けています。

トランペットにおいても、初心者でも音の出しやすい音域までしか使われていませんので最初に挑戦する曲として人気です。

そのまま演奏するのもいいですが、ちょっとブルース風にアレンジされた楽譜なども販売されていますので、よりかっこよく演奏したいという方はチェックしてみましょう。

「聖者の行進」

アメリカンスタンダードソングのひとつである「聖者の行進」もトランペット練習曲の定番です。誰もが耳にしたことのある有名曲ですので覚えやすく、リズムもシンプルなのでノリやすいでしょう。

使われている音も、初心者の方でも出しやすいC、D、E、F、Gまでなのである程度安定して音を出せるようになればすぐに演奏を楽しめます。

「きらきら星」

童謡としておなじみの「きらきら星」はそのシンプルな音階からいろんな楽器の練習曲として選ばれています。

トランペットも例外ではなく、初心者の方でも挑戦しやすい曲となっています。他の難しい曲に挑戦する前に、こういったシンプルな曲を最後まで通して吹けるようになれば自信もつき、モチベーションアップにもつながるでしょう。

グレン・ミラー「ムーンライト・セレナーデ」

グレン・ミラーの代表曲である「ムーンライト・セレナーデ」はとてもゆったりとしたテンポの曲なので、1音1音しっかりと確認しながら練習することができます。

丁寧に音を出しながら演奏する練習にぴったりですので、初心者の方にはぜひ挑戦していただきたい曲です。

「茶色の小瓶」

トランペットを演奏する方であれば、誰もが一度は演奏したことがあると言われるほどの超定番練習曲です。

通して演奏できるに越したことはありませんが、メインテーマの部分だけでもかなり練習になりますので、挑戦してみましょう。

また、有名曲だけあってさまざまなアレンジの楽譜も販売されています。レベルアップのためにいろんなアレンジに挑戦してみるのもおすすめです。

トランペット初心者におすすめの楽譜集5選

トランペットに限った話ではありませんが、しっかりとした基礎練習が上達には欠かせません。しかし、基礎練習だけではあまり楽しくはありません。そこで、曲の演奏を取り入れた練習も大切です。

そこで、ここではトランペット初心者におすすめの楽譜集をピックアップしてご紹介します。楽しく練習すると共に、レパートリーを増やしてみましょう。

シンコーミュージック「トランペットで吹きたい超定番曲あつめました。」

トランペットにぴったりな定番曲を集めた楽譜集です。初心者の方には少し難しい曲も含まれていますが、収録曲集が多いので長く楽しむことができるでしょう。

収録曲のバリエーションも幅広いので、普段とは違ったジャンル・テイストのレパートリーを増やしたい中・上級者の方にもおすすめです。

また、より臨場感ある演奏を楽しむことのできるカラオケCDも付属しています。クオリティも高いので練習にはもちろんのこと、ちょっとした演奏会などにも使用できます。

シンコーミュージック「トランペットで吹くJ-POPソングス」

トランペットはクラシックのみでなく、あらゆるジャンルで活躍できる楽器のひとつです。J-POPにもトランペットが似合う曲がいくつもあります。

そこで、こちらは人気のJ-POPをトランペット向けにアレンジした楽譜集です。米津玄師や星野源、RADWIMPSなどの最新楽曲をはじめとして定番曲などがたっぷりと収録されています。

こちらも、初心者の方の練習用にはもちろんのこと、定番のクラシックやジャズ以外のレパートリーを増やしたいという方にもぴったりです。

シンコーミュージック「トランペットで吹きたい派手で目立つ曲あつめました。」

トランペットは金管楽器の中でも華やかな楽器のひとつです。そこで、せっかくなら派手で目立つ曲に挑戦したいと考えている方も多いでしょう。

そこで、この楽譜集ではトランペットを手にするのであれば一度は挑戦してみたい派手目な曲を集めています。

あらゆる曲がトランペットを主役にしたアレンジになっていますので、もっとトランペットならではの魅力を楽しみたいという方におすすめです。

全音楽譜出版社「大人のトランペット」

タイトルにある通り、大人のためのトランペットの名曲を集めた楽譜集です。収録されている曲のバリエーションも広いので、実際に演奏することによってこの楽器の魅力を再発見することができます。

難易度もさまざまですが、初心者の方でも挑戦しやすい曲も多いので練習にぴったりです。

臨場感溢れるハイクオリティなカラオケCDが付属しているのもポイントです。

シンコーミュージック「トランペット1本でふける!超定番曲ベスト50」

トランペットはオーケストラやバンドでも楽しめる楽器ですが、ソロ楽器としても魅力的です。そこで、こちらはJ-POPからジャズ、クラシックまであらゆるジャンルの有名曲をトランペット1本で楽しめるようにアレンジした楽譜集になります。

1人でじっくりとトランペットと向き合いたいという方におすすめです。また、1曲の中でもメロディパートやイントロ、間奏、アウトロまで演奏することになりますのでさまざまな技術やフレーズのパターンを身に着けたいという方にもぴったりな学習となっています。

トランペットってどんな楽器?始める前に押さえておきたい基礎知識

トランペットは日本でもメジャーな楽器ですので多くの方がすぐにイメージすることができるでしょう。とはいえ、その具体的な構造やメカニズム、そしてルーツや歴史などについては案外知られていません。

そこで、まずはトランペットとはどんな楽器なのかについて詳しくご紹介していきましょう。

トランペットってどんな楽器?種類が多い?

トランペットは金管楽器を代表する楽器のひとつです。オーケストラには欠かせない楽器でもあり、あらゆる調子の楽器が製作されていることでも知られています。現在オーケストラでもっとも一般的なのはC管やE♭管、D管などですが吹奏楽やジャズなどではB♭管のものがよく使われます。また、B♭管を2重に巻いてコンパクトにしたポケットトランペットと呼ばれるものもあり、種類の豊富さは金管楽器でも随一です。

構造にもいくつかの種類がありますが、トランペットというと多くの方がイメージするのはピストンバルブによって操作するピストントランペットです。日本で普及しているのはほとんどこのタイプです。軽快な音色が特徴でクラシックのみでなくジャズにもぴったりとマッチします。

それに対してロータリーバルブで操作するロータリートランペットはドイツやオーストリア、北欧などで主に使用されています。重厚な音色が特徴で主にクラシックで使用されています。

材質については、フルートなどの木管楽器の場合は金や銀などの貴金属が使用されることもありますが、トランペットなどの金管楽器の場合は真鍮製のものが一般的です。真鍮は銅と亜鉛の合金でその比率によって音色も変化します。トランペットではその比率の違いを活かした楽器造りも行われています。

トランペットの歴史は?どうやって成立した楽器?

トランペットをはじめとする多くの金管楽器のルーツを探っていくと新石器時代までさかのぼります。メガフォン型のラッパが旧石器時代から造られていたことが明らかになっており、エジプト王朝時代には金属製のラッパも存在しました。当然、当時のラッパは極めて原始的なものでバルブなどの構造はなく、出せる音は倍音のみでした。そのため、楽器というよりは狩猟用や軍用の合図に使用されていました。

そこから時代が進み、10世紀頃になると管に穴を空けて倍音以外の音も出せる楽器が登場します。そこで金管楽器はさまざまな形に分かれていくことになります。12世紀頃にはトランペットに近い音階を担当する楽器が登場しますが、まだまだ現代のトランペットとは程遠いものでした。

ある程度トランペットの形が完成したのは16世紀に入ってからのことで、その原点となったのがドイツで誕生したトロンバ・ダ・ティラルシという楽器です。構造は現在一般的となっているピストンバルブやロータリーバルブではなくスライドによって操作されるものでした。ちなみに、このスタイルのトランペットはそれほど広くは普及していませんが現代でもスライドトランペットという名前で存在しています。

現在のピストントランペットやロータリートランペットが成立したのは19世紀に入ってからです。1832年にロータリートランペットが、そして1839年になってからピストントランペットが発明されました。

こうして改めて歴史を振り返ってみると、トランペットは古くから存在する楽器というイメージがありますが現在の形のものが成立したのは案外近代になってからなのです。つまり、比較的新しい楽器であると言えるでしょう。

完成までに長い時間がかけられたこともあり、それだけ完成度は非常に高く、クラシックのみでなくあらゆるジャンルで活躍できる楽器となっています。

いくつになってからでも遅くない!トランペットをはじめよう

トランペットはいくつになってからでも楽しむことのできる楽器です。実際に最近では大人になってから生涯の趣味として始める方も多くなっています

また、トランペットはクラシックやジャズのみでなくさまざまなジャンルを演奏できる楽器ですので、音楽の楽しみ方の幅も広げてくれます。もし、あなたがどんな楽器に挑戦しようか迷っているのであればトランペットも選択肢に加えてみてはいかがでしょうか?きっと、あなたの音楽ライフを、そして人生をもっと豊かなものにしてくれることでしょう。

音楽教室といえば子供向けのものをイメージしてしまう方も多いかもしれませんが、最近では「大人の音楽教室」も増えています。なので、以前よりもより気軽にトランペットに挑戦できるようになりました。 無料体験レッスンなどを実施している教室も多いので、まずは一度トランペットという楽器を手にしてみてはいかがでしょうか?もしかすると、それが今後一生楽しめる趣味・楽しみとの出会いになるかもしれません。

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MUSIC LESSON LAB
編集スタッフ
音楽と猫とプロレスをこよなく愛する恐妻家系ライター。最近の悩みは抜け毛と優秀なレスラーの海外流出。特技は美味しい唐揚げ作り。今後の目標は極上のチャーシュー作り。座右の銘は「人生はギャグだ!フィクションだ!」by町田康。