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ジャズ初心者の基礎レッスン。エレキベースを弾くための知識・練習方法Vol.1

河野岳美

音楽ジャンルのひとつ「ジャズ」は、演奏となると理論やアドリブ、独特のリズムが難しく感じる人も多いでしょう。とはいえ、ジャズに憧れる人は多く、なかでもエレキベースでジャズを弾きたいという方も多いもの。

そこで今回は、コードが読め、ある程度ベースが弾ける中級者の方に向けて、ジャズ初心者がベースを弾くためのポイントや練習方法を解説します。基礎知識はベース以外の楽器にも共通する内容ですので、ジャズに興味がある方に役立ちます。

EYS音楽教室でベースレッスンを受け持つ先生に、基礎知識から、ジャズを弾く練習法のレッスンをWEB上で受けてみましょう!

 

音楽ジャンルのひとつ、ジャズとは

具体的な話を始める前に、まずジャズとはどんな音楽なのでしょうか。

ジャズは、19世紀末から20世紀初頭にかけてアメリカ南部の港町、ルイジアナ州・ニューオーリンズで派生した音楽形式。

西洋音楽の高度な技術や理論と、アフリカ系アメリカ人の独特のリズム感覚が融合して生まれた音楽で、クラシックと比べるとリズムが重要視されるジャンルと言えます。

型にとらわれず自由に演奏する「インプロヴィゼーション(即興演奏)」や、振り子が揺れるような規則的かつ緩急のあるリズム「スウィング」など、さまざまな特徴をもつジャズ。

また、クラシック音楽の楽譜は各楽器ごとのパート譜と指揮者用のスコアで構成されますが、ジャズではコード(和音)が書かれたコード譜か、コードのほかにメロディが書かれたメロディ譜であることも大きな特徴です。

ジャズは、音楽理論としてもリズムとしても、確かな知識と技術が求められる音楽といえるでしょう。

 

プロベーシストからジャズレッスンを受けよう

今回お話を伺ったのは、プロベーシストとして現役で活躍する河野岳美(こうの たけみ)さんです。

ジャズベース 練習方法

【河野岳美さん プロフィール】

神奈川県横浜市出身。 日本大学芸術学部音楽学科をユーフォニアム専攻で卒業し、その後に テムズバレー大学ディプロマコース(イギリス)をベース専攻で卒業。 ユーフォニウムを後藤文夫、コントラバスを牧田斉、エレキベースをRob Burns、水野正敏各氏に師事。 豊富なステージ経験による安定した演奏は多くの支持を集めています。 また自身の演奏活動のみではなく、首都圏の中学校、高等学校吹奏楽部の講師として音楽教育にも精力的に活動。 EYS音楽教室では、現在講師としてエレキベース、コントラバス、ユーフォニウム、トロンボーンを教えるマルチプレイヤーです。

 

ジャズのベースの役割とは

それではここからは、河野さんに話を聞いていきます。

−−−河野さん、まず最初に、ジャズという音楽の中でベースはどのような役割を果たすのでしょうか?

 

河野さん「基本的な役割としては、他の音楽ジャンルのベースと全く変わりません。バンドサウンドの一番下を支える存在として、コードの根っことなる音(ルート音)を出しながら音楽を進行させていく、車でいうところの“エンジン”の役割を果たします。

 

ベース 練習 どうやる

 

−−−それではジャズのベースの特徴や、他のジャンルのベースと違う点はなんでしょうか?

 

河野さん「例えばロックやポップといった歌モノジャンルの場合、ベースを含めたボーカル以外の楽器は基本的に歌を引き立たせる存在です。楽器はAメロ、Bメロ、サビなど、セクションごとにある程度決まったフレーズを弾かないと、聞いている方はベースに気を取られ、歌が耳に入らなくなってしまいます。一方ジャズは、楽器が主体で生まれた音楽なので、毎回同じ演奏をしなければいけないということはありません。

 

河野さん「そもそもジャズは、即興の演奏でプレイヤー同士が“音の会話”を楽しむものです。型にとらわれず自由に演奏しながら、他のプレイヤーとその場の空気を作り上げていくことがジャズの醍醐味と言えるでしょう。」

 

ジャズのベースを弾くために、まずやるべきこと

−−−それでは、ジャズのベースを弾けるようになるためにまずやるべきことはなんでしょうか?

 

河野さん「最初にやるべきことは、曲のコードを理解することです。“音の会話”を楽しむにあたって、コードはいわばルールのようなもの。誰かと会話をするときも、会話のテーマに合わせて一定のルールの中で話しますよね?しかし、多くの人はこの作業に苦手意識があって「ジャズ=難しい」と思い込んでいます。でも、ポイントを押さえればコードを理解することは難しいことではありません。むしろ、実はベースという楽器はコードを覚えやすい楽器でもあるんです!」

 

Vol.1のまとめ

「ジャズは即興の演奏でプレイヤー同士が“音の会話”を楽しむもの」

この雰囲気こそが、ポップスやロックといった他ジャンルでベースを始めたプレイヤーからすると違和感を感じ、敷居が高く感じてしまう最大のポイントなのではないでしょうか。

決められたベースのフレーズを、タブ譜や耳コピで覚えるという感覚とは大きく異なり、曲のコードを理解することが大前提となるようです。

しかし、コードを理解することも、ベースだからこそ簡単なのだそう!

Vol.2では、コードの覚え方を中心に解説していきます。

 

Vol.2
ベースでジャズを弾くためのコード理論

Vol.3
【実践編】ベースでジャズを弾く練習方法

しも by
1984年生まれのフリーライター。 信州安曇野出身・東京多摩地区在住。 レゲエユニット「KaRaLi(カラリ)」でミュージシャンとしても活動中。