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見つかるのはズッ友だけじゃない!?「バンドやろうよ!パーティーin名古屋」

EYS音楽教室のバンド・プログラムの紹介と、生徒さん同士の交歓の機会をかねた人気イベント、「バンドやろうよ!パーティー」が満を持して名古屋で開催!

東京や大阪とは明らかに異質な熱量を感じる会場で、またもイベントの魅力を再発見することに。参加すればするほどジワるバンド・プログラムの魅力について、「バンドやろうよ!パーティーin名古屋」の様子をレポートしながらご紹介します。

「バンドやろうよ!パーティー」が名古屋に上陸!

「バンドやろうよ!パーティーin名古屋」が開催されたのは、2月10日のこと。EYSのバンド・プログラムについて紹介するとともに、生徒さん同士が初めて顔を合わせ親交を深めるきっかけともなる人気イベントです。

東京の生徒さんのあいだではすでにおなじみですが、名古屋での開催は今回が初めて。注目が高いと見えて、大勢の方が参加されました。

「バンドやろうよ!パーティー」では、気がついたら“赤の他人”が“友達”になってしまっているという、妙々たるEYSオリジナルのコミュニティビルディング・ゲームを中心に展開。スタッフの方の巧みな進行のもと、会場のテンションが徐々に高まっていくところをこれまで何度も目にしてきました。

司会は「バンドやろうよ!パーティー」の“顔”ともいえる舵取り名人、Sさん。今回もその絶妙なMCぶりが見られると楽しみでやってきたのですが、蓋を開けてみると…。

イベント開始早々から会場には驚くほどの活気があり、肝心のゲームが開始される前からすっかり生徒のみなさんが打ち解けあっているではありませんか!想像以上の熱量に、さすがの舵取り名人もちょっと戸惑い気味のご様子。

名古屋のスタジオ主催とかで、すでになんらかの顔合わせ交歓イベントが開催されたあとなのかなと思っていたら、参加者のみなさんのほとんどが初対面だと聞いてびっくり。百戦錬磨の舵取り名人が思わず、「みなさんとても和や(名古屋)かで…」と無自覚にダジャレを放ってしまい、会場から指摘されてしまう場面も(笑)。いつもに増してにぎやかな「バンドやろうよ!パーティーin名古屋」なのでした。

先生、そのグルーヴ感の出し方が、わかりません。

「バンドやろうよ!パーティー」最大の見どころの一つといえば、講師の先生方による生演奏。毎回、圧巻のパフォーマンスに心を奪われてしまうのですが、今回は会場が若干狭めということで間近から息づかいまでたっぷり堪能させていただきました。

誰もが知ってるアニメの主題歌や、昨年リリースされて話題となった国内ヒット曲、ホーンセクションが印象的な盲目のシンガーソングライターによる名曲と、どれも耳なじみがある選曲で、キレキレのファンク調からAOR風まで、曲ごとのアレンジも素晴らしい。

お若い講師の先生方が中心のバンド構成ということもあって、軽快なステージアクションに煽動されるようにして、会場のあちこちから掛け声や手拍子がわいて、ふと気がつくとすっかりライブ会場にいるような気分に。

なめらかなフレーズを繰り出すサックス。音色がまるで勾玉のように磨かれていて、一瞬で胸を撃ち抜かれてしまいます(名古屋に住んでいたらぜひ習いたい!)。

切れ味のある高音域からマイルドで艶っぽい低音域まで、自由自在に弾き分けるギター。カリスマ性やスター性があってステージの中央でグイグイと聴衆を引っ張る力はさすが。

指弾きによる太くてズシリとくるサウンドが印象的なベース。圧巻のスラッピングが聴く人の高揚感を高め、会場をまたたくまに興奮の渦に巻き込みます。

圧倒的なスティックさばきで、音もアクションも華やかな“魅せる”パフォーマンスを披露してくださったドラムの先生。レッスンではいつも冷静沈着で教室にはピンと緊張感が張り詰めているそうですが、演奏する姿を初めて見て「いつもと違う!こんなすごいドラマーだったんだ!」と生徒さん。技術の高さもさることながら、バンマスとしての華麗なMCぶりもお見事でした。

キーボードの先生のアレンジ力には脱帽してしまいました。当日の聴衆の好みや年齢層、ハコの広さや音響などあらゆる要素を考慮しながら譜面を手書きでパパッと仕上げて、テクスチャーの厚みや横揺れ度合いをちょうどいい具合に調整。他の先生が「こんなにスケールの大きなサウンドになるのはキーボードのおかげ」とおっしゃっていたのもうなずけます。

講師の先生方による演奏を聴いたあと、普段であればあまりのスキルの高さにただただ圧倒されてしまうことが多いのですが、今回のパフォーマンスはちょっと異色。他の楽器をすでに習っている生徒さんが「やっぱりドラムにしようかな」「サックスもやってみたいな」とおっしゃるなど、先生方とのレベルの違いはいったん忘れて「自分もこうなりたい」という思いを掻き立てられた人が多かった印象。

自分がいつも習っていた先生が、実はこんなにイケてる人だったことに初めて気づいたという生徒さんも多かったみたいです。

演奏を上達させて先生みたいにイケてる人の仲間入りをしたいと思ったり、型通りのスキルアップを目指すのではなく、先生の演奏でビビッときたグルーヴ感を出すことが目標になったり…。そんな風に世界が広がることだってあるのかも。

楽器や歌を通じてなりたい自分に

例えば、がっしりした体格の男性がフルート、小柄な女性がコントラバスという具合に、ちょっと意外な楽器を習っている生徒さんが少なくないということにも、「バンドやろうよ!パーティーin名古屋」に参加してはじめて気がつきました。

普段の生活のなかでは、体型やパーソナリティなどを理由に、なんとなく自分で集団内の立ち位置を決めてしまいがち。ところが、それが原因で不自由な思いをしたり、本来の自分らしさを発揮できていないと感じたり…。

意外な楽器を選んでいる生徒のみなさんを見ていてはたと気づいたのが、素直に好きと思える楽器を手に取ることは、そんな自分のありようをリセットする手段になるのでは?ということ。

選ぶ楽器と性格とのあいだには、深い関連性があるというのが心理学では通説。たしかに、学校のブラスバンドなどだと、例えば体が大きい男の子はチューバの一択、活発で人気者の女子はサックスみたいな感じに相場が決まっていて、性別や体型、性格などでなんとなく割り当てが導かれてしまうことが少なくありません。

音楽教室なら、選べる楽器の種類が豊富だし、数に限りがあるわけでもない。だから「君はホルンをやるべきだよ」「その体でコントラバスは無理」なんて風に、習う楽器を誰かに強制・誘導されることもありません。大人になってから楽器や歌を学ぶことは、いつしか閉ざした心の殻を破って、本来の自分、新しい自分に出会い、生まれ変わる(!?)きっかけになるのかもしれない…なんちゃって。

ともに音楽を分かち合える仲間を得て、屈託のない明るい笑顔を見せてくれる名古屋の生徒さんたちを見ていて、ふとそんなことを感じさせられたのでした。

鈴木 一禾(スズキ イチカ) by
ライターとして活動するかたわら、カメラ撮影もしています。アパレルECのコンサルタントを手がけることも。楽器はピアノを弾きます。子供のころにお箏も少し。好きな音楽家はエリック・サティとマイケル・ジャクソン。