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JUN,2020
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【ベースのピックアップとは?】主な種類や特徴からおすすめメーカーを現役講師がご紹介

投稿者 :河野岳美

ピックアップって何?

ベース本体の見た目にも大きな影響のあるピックアップ。当然ながら見た目だけのことではなくサウンドに直結するパーツです。ピックアップとはいわゆるマイクのようなもの。とはいってもマイクのように音そのものを拾っているわけではなく、弦の振動を電気信号に変換しています。仕組みとしてはコイルの巻かれた磁石が生み出す磁力線の上で磁性体である弦が振動すると電流が流れるという現象を応用したものです。

なんで磁界の中で動くと音に変わるの?という学校の理科の授業を思い出す内容ですがもう少しだけ。この磁界の中で100回弦が振動すればコイルも100回電流を流します。弦の動きの大きさもこの電流は対応してるんですね。弦の動きそのものが電流の形に変わっていうと考えると少しイメージ湧きやすいのではないでしょうか。これをアンプで増幅してスピーカーから音を出す。なのでピックアップはベースにとって音の入り口になるんです。そう考えると重要なパーツですね。そしてこのコイルの巻き方や回数、材質によって電流が変わるので色々と特徴のあるピックアップが存在するわけですね。

ピックアップの種類と特徴

ベースが弾けるようになってくると他の楽器も気になってきますね。そんな時に見た目的にも気になるのがピックアップです。ジャズベースには二つ搭載されていて、プレシジョンベースには一箇所に二つ。ミュージックマンは大きいのが一つ。雑誌などみているとJJとかPJとかで表現されるこのピックアップ。これらはそれぞれシステムの違うピックアップが搭載されています。そんなピックアップの種類をみていきましょう。

シングルコイル

シングルコイルとは名前の通り、コイルが一つのピックアップです。いわゆるジャズベースと呼ばれるタイプのベースに搭載されているのがシングルコイルピックアップですね。ジャズベースって二つ搭載されているのにシングル?なんか違うんじゃないの?とお思いの方もいるでしょう。これは単純な話でシングルコイルピックアップが二基搭載されています。

この場合それぞれが独立していてフロントピックアップとリアピックアップはそれぞれ別系統の音を出力しているのでそれぞれのボリュームがあるんですね。二つをセットで使うとノイズを打ち消し合うという性質も持っています。サウンドの特徴としてはレンジが広く、全ての帯域でフラットかつ歯切れの良いニュアンスです。

スプリットコイル

プレシジョンベースに代表されるこのピックアップは通常二つのコイルを一組として使用されます。二つのコイルと言っても1・2弦側と3・4弦側といったようにシングルコイルを二つに分断(スプリット)した形状になっています。

シングルコイル一つで1〜4弦対応していたものを2本の弦づつ分けてしまおうと。ジャズベースはフロントとリアで別系統(パラレル接続)でしたが、プレシジョンベースでは1・2弦と3・4弦で別のコイルですが1系統(シリーズ接続)として機能します。

二つのピックアップを一組で使うとノイズが軽減すると先にも書きましたが、シリーズ接続にすると出力が増えます。なのでサウンドの特徴としても大音量で中域の押し出しが強いニュアンスになります。

ハムバッキング

ミュージックマン スティングレイに代表されるハムバッキングピックアップ。これは二つのピックアップを一つにまとめたものです。ポールピースが4個2列で並んでいるのをみたことあるんではないでしょうか。

スプリットコイルと一緒?と思いますよね。プレシジョンベースに使われるスプリットコイルは1・2弦と3・4弦という組み合わせでしたが、ハムバッキングは1〜4弦のシングルコイルが二基で一つのピックアップとなっています。この接続はパラレル、シリーズどちらも存在し、タップと言って片側キャンセルして通常のシングルコイルのように使うこともできるモデルがあります。なので一概にこんなサウンドとは言えないですが、ノイズが少なくパワーのあるモデルが多いです。楽器によって様々なスイッチで切り替えることのできるモデルでもあるのでサウンドの選択肢が幅広くなったと言えるでしょう。

主なピックアップメーカー

ピックアップメーカーはたくさんありますが、ここでは代表的なメーカー5社をご紹介します。

Fender

エレキベースの生みの親、フェンダー社の作るピックアップはトラディショナルそのもの。これこそが原型、これこそが王道と言わんばかりのヴィンテージサウンド。

Seymour Duncan

非常に幅広いラインナップを展開しているメーカー。ヴィンテージをかなり意識していてレンジが広く非常にスムース。どのレンジでも癖がない優等生タイプ。解像度の高いサウンドなので音が暴れるような楽器に取り付けるとかなり落ち着いた雰囲気に変わります。

Dimarzio

シングルコイルのスタイルなのに複数のコイルを持つ構造。なのでローノイズで大音量。低音に寄り気味のサウンドだが高域、中域も過不足なくまとまったサウンド。低音を支えるというベースの原点をしっかり打ち出せます。

Bartolini

ディープなローに豊潤なミッド。甘く上品なサウンドかつスムーズなアタック感。この単語だけでハイエンドのベースに搭載されている理由が分かりますね。ピックアップ単体よりもプリアンプとセットで使用することをお勧め。

EMG

ピックアップの中にプリアンプを搭載したアクティブピックアップが特徴。アクティブならではのローノイズの恩恵を受けながらパッシブに近いナチュラルなサウンドはどんなジャンルにも使える汎用性が魅力。

機材のことはプロに聞こう

ピックアップ変えたからこうなるというものでもなく、音は楽器の他の部分との兼ね合いで決まるので難しいところではあります。でも、こんな音にしたいなという欲求を「あのピックアップにしたら近づくかな?」なんて考えたりしてるのも楽しいですよね。とはいっても全てのピックアップを試すことなんてできないでしょうから、リペアマンやプロの奏者に聞くのもおすすめです。

相談できる身近なプロを持とう

この記事のように情報はいくらでもネット上にあります。それでもピックアップ一つとってみても現場の使用感みたいな生の声って流石にネット上の情報だけでは掴みきれないのも事実ですね。ベースを始めたばかりの方はこれからいくらでもわからないことが出てきます。そんな時に疑問を解決してくれる身近な知り合いがいたら非常に安心だと思います。

どうせ聞くならプロに話聞きたくないですか?でもこんなベース始めたばかりでレッスンなんてと思う方もいらっしゃると思います。レッスンって上手くなければ受けられない物ではありませんし、決して怒られながら怖い思いをする場所ではありません。始めたばかりの方には、決して間違ったやり方を覚えないように正しい方法を教えてくれます。知識も技術も正しく覚えて練習するのが上達の一番の近道ですね。

「EYS音楽教室」をおすすめする理由

EYS音楽教室では現役で現場に立っている講師から、現場は引退したけど圧倒的な経験値を持って指導に当たる講師など様々な講師が在籍しています。一般的なレッスンは一人の先生について教えてもらいますが、EYS音楽教室ではレッスンごとに先生を選ぶことが出来ます。さらに他の楽器までレッスンの受講が可能。

講師も人ですので性格的に合う合わないがどうしてもあります。いい先生でせっかく入会したけれどなんか合わないということもあります。そんな時は他の先生のレッスンを受ければ良い。自分に一番あった先生選びが普通に出来てしまうのがEYS音楽教室です。バンドでコーラスもやらなければいけなくなったのでボイトレ受けたい。相方のドラムのことがもっと知りたいからドラム叩いて見たい。こんな希望も同じレッスン費用で出来てしまうんです。

やりたいことを実現するためのレッスンですから、やりたいことができる環境というのは非常に大事です。

最後に

一概にハムバッキングだからこんなジャンルとか、シングルだからこうとかいうのはありません。ピックアップだけで音が決まるわけでもないですし、ジャンルによってこうでなければいけないというのもありません。色々と試してお気に入りのサウンドを見つけてくださいね。

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