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JUN,2020
JUN,2020

【クラリネットのリガチャーを解説】主な種類や役割からおすすめの人気モデルをご紹介!

投稿者 :中島彩香

突然ですが、クラリネットの「リガチャー」とはどんな役割を担っているかご存知でしょうか。
機能として、「マウスピースとリードを固定するためのパーツ」であるのはイメージしやすいのではないかと思います。

リガチャーひとつで、吹奏感や音色の響きなど、演奏パフォーマンスを左右する可能性もあるのが、リガチャーのされた役割とも言えるでしょう。

今回は、クラリネットのリガチャーの素材を含めた特徴と、人気モデルを一挙にご紹介してまいります!

もくじ

クラリネットのリガチャーはどんな役割を担っているの?

リガチャーは、日本語で『合字』を表します。『合字』とは、複数の文字を合成して一文字に合わせたものの意味を示します。

リガチャーは『ligature』という表記で、『まとめる・束ねる』といった意味を指します。マウスピースとリードを束ねる役割を担っている事を考えると、そのままの意味合いとなりますね。

リガチャーには複数の素材がある

クラリネットに限った事ではありませんが、リガチャーには複数の素材があります。
主に『金属』『革製品』『紐』などが主流となっております。

最終的には、奏者にとって扱いやすさや吹奏感、音色など、各々の好みでどの素材を使用するか選択しております。

それぞれの特徴をご紹介してまいります!

●金属リガチャーの特徴

https://www.alsoj.net/clarinet/magazine/view/389/910.html

ゴールド、シルバーなどのメッキの仕上げによっても音色は変化があります。
著者は実際に金属のリガチャーを愛用しておりますが、金属リガチャーは『発音した音がクリアに響きわたる』『タンギングなどの輪郭をはっきり聴衆に届ける事が出来る』実感がありました。

ホールでもメロディラインをしっかり届けたい!クラリネットの音色をもっと響かせたい!という方には、金属リガチャーをオススメしております。

●革製リガチャーの特徴

出典:https://www.alsoj.net/clarinet/magazine/view/389/910.html

革製のリガチャー を使用した感想としては、『包み込むような丸みのある音色』『音域の音色のバランスを調整してくれる』特徴の多いモデルが多いように感じます。
また、革のリガチャーは、マウスピースを傷つけるリスクを回避する事が出来ますので、『うっかり』を未然に防ぐ事ができるのではないかと思います。

●紐(布)製リガチャーの特徴

https://www.amazon.co.jp/dp/B00ZTJY2HY/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_.R1ZEb5CVC06M

布製のリガチャーを使用されている奏者は少ない方でございますが、最近は、いろんなカラーバリエーションを持ったデザイン性のある布製のリガチャーが増えてまいりました!
実際に紐デザインのリガチャーを愛用されている方によると、『温かみのある豊かで落ち着いたサウンド』を実感されたとの事でした。

日本ではめずらしいモデルのリガチャーではありますが、ドイツのクラリネット奏者などでは、一般的に愛用されている素材との事です。

リガチャーの素材の「仕上げ」とは?

特に金属のリガチャーには「メッキの仕上げ」によっても吹奏感や音色に変化が見られるとの事です。
主な仕上げと特徴について掘り下げてみましょう!

●NPニッケル

こちらは、比較的に安価なものが多くて、音を均一にまとめてくれる特徴がございます。

●GLゴールドラッカー仕上げ

響きはおさえめですが、音の抜けのシャープさが印象的です。

●ピンクゴールドメッキ仕上げ

明るさと柔らかさの音色が特徴。銅が配合されている事もあり、明るすぎずカバーしてくれる役割を担っていると言えるでしょう。

順締めと逆締めタイプについて

クラリネットのリガチャーには『順締めタイプ』『逆締めタイプ』に分かれており、ネジが前にくるデザインが『前締め』、それとは逆に、リードとは反対方向にある位置を『逆締め』としております。
どちらが良い悪いという事はありません。このタイプも音色や吹奏感の好み、取り扱いのしやすさなどでご自身にあったタイプを選択されると良いでしょう。

ただ、初心者の方はまずは順締めの方が使いやすいのではないかと思います。

クラリネットの良いリガチャーの条件とは?

ここまで、リガチャーの素材と特徴をご紹介してまいりました。
ここからは、リガチャーの購入をご検討されている方に向けて、リガチャー選びのポイントをお伝え致します。

ぜひご参考いただけますと幸いでございます。

マウスピースとフィットしているか

リガチャーは、デザインなど多種多様でございます。
全てのマウスピースにフィットするわけではございません。お手持ちのマウスピースで装着してみて確認してみましょう。
ネジの締め具合、リードとフィットしているか、余分な隙間がないかなど、装着後の見た目なども全角度チェックしてみてください。

ネジの状態をチェック!

デザインにもよりますが、クラリネットのリガチャーは『上下2つのネジ』のあるタイプが比較的多いかと思います。
2つのネジがあるタイプは、必ず『どちらも同じ締め具合』を心がけて留めていきましょう。
リガチャーは、リードの振動をダイレクトに受け止めている箇所でもあります。

片方だけネジの締めが緩い状態ですと、『カタカタカタ、、、』とネジも振動してしまい音と一緒に『ビーッ』といった雑音も含まれてしまいます
やっかいな事に、その雑音は周囲も気がつくほど目立ってしまいますので、装着の際注意していきましょう。

もし、しっかり装着しているのに、リガチャーの位置がズレてしまう、ネジの調節がうまくいかない場合は『リガチャーの問題』を疑った方が良いでしょう。その場合は、無理に装着しようとせずに、他のリガチャーに変えてみてください。

リガチャー 細部に変形や表面の亀裂がないか

新品のリガチャーを購入したにもかかわらず、数週間で金属が破損してしまった、割れてしまったというお声を稀に耳にします。
特に金属のリガチャーにそのような事例が見られるようです。金属のリガチャーをご検討の方は、表面の加工に小さなヒビがないかよく確認してみましょう。

特に、凝ったデザインのリガチャーほど、金属の幅が細いものがあります。
デザインとは異なる『変形』やヒビのようなものが一部でも見られましたら、思い切って他のリガチャーに交換してみてください。

クラリネットリガチャー人気モデルをご紹介!

ここからは、クラリネットリガチャーの中でも、人気のあるモデルを一挙にご紹介してまいります!
モデルの特徴なども踏まえてお伝えしてまいりますので、ご興味あるリガチャーは、ぜひともお試しくださいませ♪

取り付け簡単!『ヤマハ MO143031 リガチャー

https://www.amazon.co.jp/dp/B01EDV02Z4/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_vN1ZEb1Q8V710

日本の大手メーカー『ヤマハ』のスタンダードモデルと言われるリガチャー です。

初心者の方でも扱いやすくて、クセがなく、安定した演奏を助けてくれる万能なリガチャー なのではないでしょうか。お値段もお手頃なので、お気軽に取り入れやすいモデルなのではないかと思います。

素材がおしゃれ♪Harrison『 Hurtzリガチャー』

https://www.amazon.co.jp/dp/B00XHFMRQA/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_C31ZEbX8QD7PW

アマチュアからプロの方まで幅広く愛用されているリガチャー がこちらのモデルでございます。(※こちらは逆締めタイプになります)
響きは芯のある重厚な音色が特徴的とのお声をいただいております。
明るい吹奏感で、長時間の合奏でも明朗な音色を維持する事ができるのではないでしょうか。

愛用者続出!ウッドストーン『バンドレン用リガチャー

https://www.nagae-g.co.jp/fs/inst/lcb_ws_gp#cart_jump

クラリネット奏者に多く活用されているメーカーでもあるウッドストーンのリガチャーは、幅広い音域でもバランスよく響いてくれるような、トータルバランスに特化したモデルなのではないかと思います。
デザインは、良く鳴り響くように設計されており、素材はゴールド、ピンクゴールドなど、バリエーションに富んでいます。

特に、ゴールドプレート仕上げのタイプは、ダイナミックなサウンドを実現させ、輝かしい音色を兼ね備えたモデルとも言われております。

プロも愛用♪SILVERSTEIN『HEXA Gold リガチャー』

https://www.amazon.co.jp/dp/B07G7397X8/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_tQ1ZEbPH8KSP2

せっかく使うなら、思い切って奮発したい!という方にはぜひお試しいただきたいモデルとなっております。SILVERSTEINの特徴の一つは、何と言ってもネジによって音色を調整できるといったところではないでしょうか。

しっかりネジを締め付ける事により、深みのある音色へと変化していき、明朗な響きを求める際は、ネジを少し緩めて調整いただければ、音色が和らぐなど、計算された設計となっております。

SILVERSTEINは、世界的に有名なクラリネット奏者も愛用しているメーカーでもあり、常に次世代に向けた商品や技術を追求しているとも言えるでしょう。

革製品ならこれ!『Rovnerリガチャー VERSA』

https://www.amazon.co.jp/dp/B002YW5NAO/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_tT1ZEbQB1PRPF

金属リガチャーばかりのご紹介となってしまいましたが、レザーリガチャーのオススメはこちら!革製品ならではの、まとまりのある音色の響きを得る事が期待できますので、アンブシュアがまだ安定していない方や、高音域のコントロールに自信のない方でも程よくカバーしてくれるのではないでしょうか。

マルチな演奏に最適!『D.BONADEリガチャー

https://item.rakuten.co.jp/miyaji-onlineshop/tw-141212ri35/?s-id=step0_pc_itemimage

最後にご紹介するリガチャーはコチラ♪
多くのプレイヤーが選ぶ人気のリガチャー とも言えるでしょう。
リードの振動を妨げる事なく、程良い抵抗感はそのままに、柔らかくてまろやかな音色が特徴的なモデルとなっております。

色はゴールドとピンクゴールドなどもございますので、ぜひ一度はお試しいただきたいリガチャー でございます。

予算に応じて検討してみよう!

リガチャーは安い価格ですと『3千円ほど』高めのモデルですと『2万円弱くらい』など価格帯は幅広くなっております。
リガチャーに関しては、値段はあまり関係がなく、実際にご自身の使用感によって選んでいく事の方が圧倒的に多いかと思います。

とはいえ、あらゆる種類のモデルが存在しておりますので、おおよその予算を決定していただき、その中からご自身に合ったモデルに絞っていく方法が取り入れやすいのではないかと思います。

リガチャーをセッティングする際のポイント

どの素材のリガチャーでも、セッティングする際の共通ポイントも合わせてお伝えして参ります。

なるべくリードを先にセッティングしよう

クラリネットを吹いている方でよく起きる論争が『リードを先につけてからリガチャー装着』か『リガチャーを先に入れてからリードをつけるか』などよくご質問いただきます。
正直のところ、どちらでも問題はございませんが、初心者の方は出来れば『リードから先に取り付け』ていただく事をお勧めします。

マウスピースは『エボナイト』と呼ばれる「天然の上質なゴム素材」から作られております。この素材は硬いのですが、傷がつきやすい為、リガチャーの金属部分に強く当たると、細かい傷をつけてしまう可能性があるのです。
傷のついたマウスピースは、音色や吹奏感を変えてしまいますので、未然に防ぐ必要がございます。

従って先にリードを当てて、マウスピースを保護してリスクを回避していきましょう!

マウスピースとリガチャーの適切な位置とは?

マウスピースの横の線からはみ出ないようにしましょう

全てのマウスピースとは限りませんが、マウスピースには線が刻まれているものが多く存在しております。リガチャーを装着する際に、『どの位置まで下げれば良いのか』迷われることも多いのではないでしょうか。
この場合は、「マウスピースの下の位置にある線」に注目してみてください。
そして、その下の線を越えない位置にまでリガチャーを下ろしてみて下さい

マウスピースに刻まれている線は、適切な位置の目安を示す線でもあります。
リガチャーの位置を上すぎると、リードの振動を妨げて響きが弱くなってしまったり、逆に下げすぎると振動しすぎて音が広がってまとまりのない響きになってしまいます

クラリネットは数ミリの位置の変化で、音色や吹奏感がガラッと変わる繊細な木管楽器と言えるでしょう。

プロのレッスンで楽器の手ほどきから演奏まで自由に楽しもう!

上記でお伝えしましたが、クラリネットはパーツ1つのセッティング次第で音が劇的に変化する事もある面白みの尽きない楽器でございます。
セッティングによって、ご自身の理想の音色へ近づける事も可能となるのです。

ただ、お一人では何から進めたら良いのかを構築していくのは難しい事と思います。
そんな時こそ、ぜひプロ講師によるレッスンで、道筋を発見していただく事を強くお勧め致しております。

EYS音楽教室の多様なレッスンスタイル

数ある音楽教室の中でもEYSをお勧めする理由として【個々に応じたレッスン内容をご提供】致しているところではないかと思います。
音楽に携わる方の目的や上達のペースは様々でございます。

お一人おひとりのペースを大切にしながらも、夢中になって主体的に音楽に没頭していただきたい!そんな想いから、EYSでは【レッスンカリキュラムをあえて設定しない】事で、コミュニケーションを図りながら、レッスン内容を構築していく流れとさせていただいております。

初めて楽器を手にされてから、半年後には人前で堂々と演奏披露される生徒様を数多くお見受けして参りました。

EYSでは、熱心な姿勢でレッスンにご来校されている生徒様がとても多いのであるという印象が強く残っているというのも、著者がお勧めする理由の一つでもあります。

enjoy保証で充実したレッスンライフを♪

EYSでは、実績あるプロ講師が在籍致しておりますが、個々の相性やご希望されるジャンルによってもレッスンの専門分野が異なってくる事もあるのではないでしょうか。

そんな時は『enjoy保証』で、ご納得いくまでレッスンを再度ご受講いただけます。この制度により、改めてご自身の希望するレッスン内容や、ジャンルを再確認いただけます。ご希望ジャンルに特化した講師による本格的なレッスンをご受講いただきまして、ご満足いただけるレッスンとなるようサポートさせていただいております。

このように、入会後も安心のサポート制度をご提供致しております。

楽器がなくても安心!?独自のキャンペーンとは?

憧れの楽器を始めたいけれど、購入までは正直考えていないという方には、ぜひEYSの『楽器プレゼントキャンペーン』をご活用いただければと思います。
このキャンペーンをお選びいただいた生徒様には、初回レッスンまでに楽器をご自宅にお届けしております。

クラリネットはケースとお掃除道具が付属されていますので、すぐにスタートする事が出来るのです。初めての方でも、楽器のお取り扱いからお手入れ方法まで、レッスンで懇切丁寧にお伝えしておりますので、安心して楽器の手ほどきを受ける事が出来ます。
何より、憧れのご自身だけの楽器をすぐに手にする事が出来るので、楽器購入のハードルも払拭され、気軽に始められますね♪

ぜひ一度クラリネットをお試しいただき、キャンペーンもご検討いただけましたら幸いでございます。

最後に

クラリネットのリガチャーについてお伝えしてまいりました。
人の体格や骨格の大きさが異なるように、その方にあった奏法などが存在します。レッスンで、負担のない奏法を身につけて、楽しみながらステップアップしていきませんか?

老若男女、幅広い層の方がクラリネットを演奏されており、半数以上が初心者からのスタートでした。手ほどきから丁寧にお伝えしておりますので、気軽なお気持ちでまずは楽器を手にしてみてくださいませ。

お待ち致しております♪

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MUSIC LESSON LAB
投稿者
12歳よりクラリネットの手ほどきを受ける。 クラリネットを千葉理、松尾賢一郎、シュテファン・ノイバウアーの各氏に師事。 東邦音楽大学器楽科専攻卒業。その後同大学アドバンスコースを修了する。 日本イタリアオペラ座管弦楽団正団員の傍ら、故郷である群馬県の「群馬芸術音楽学院」の演奏者として音楽の普及活動に携わる。同学院主催の「榛名湖ミュージックフェスティバル」にソリストとして出演を果たす。 2019年にこしがやまちかどミュージックフェスティバル「若い芽のコンサート」にて、次世代を担う音楽家の一人として出演。 東邦音楽大学実技演奏要員として、ティーダ出版主催の「日本の音楽大学 コンクール自由曲集」にレコーディング参加。 ソロ、アンサンブル、ブラスバンド、オーケストラ演奏に携わる中、2022年よりジャズオーケストラ「スイートキャッツ」のメンバーに加入。 クラリネットメンバーとしてJAZZ・ROCKジャンルへ裾野を広げて活動を行っている。