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【クラリネットで低音を綺麗に出すには?】うまく出せない原因4つと具体的な練習方法を現役プロが解説

クラリネットの低音域とはどの部分?

クラリネットは音域が幅広い楽器で、4オクターブ弱もの演奏に対応しております。
特にクラリネットの低音域は通称「シャリュモー音域」とも呼ばれており、ト音記号読みで、5線譜から下の「ミ」から5線譜内の「ファ」の音までの範囲を指します。

シャリュモー音域の特徴

5線譜下「ミ」から5線譜内の「ファ」の音までを範囲とします

この音域は、たっぷりの息を必要としており、重厚で深みがあり、暖かな音色が特徴的です。木管楽器ならではの柔らかくも繊細さを感じる雰囲気に対して、吹く側は低音の振動を指や口で受け止めながら息をコントロールしているのです。

クラリネットの低音域を好きな方は多く、楽曲演奏の際に、あえて1オクターブ下げて演奏される方もいらっしゃるほどです。
しっとりした音色感は、歌謡曲やバラードにもよく馴染む音域で、編曲のレパートリーも多様化されております。

どんな低音の音色を理想としていますか?

低音域は、息が十分に楽器に送り込まれていないと、管体に共鳴しないので、響きが弱くなってしまいます。楽器を始めてまもない方にとっては、とにかくしっかり鳴らさなければ!と意気込むあまり、余分な力が入ってしまってすぐに疲労を感じてしまうといったケースをお見受けします。

まずは、「クラリネットの低音域がよく響いている状態の音色」はどんな音をしているのかをしっかり耳にしてみることをお勧めします。
どんな音を出したいか?どれくらい響くのかをイメージしている状態としていないのとでは、確実に音色に差が生まれるでしょう。

マイナーかもしれませんが、クラリネットの低音域がよく出てくる楽曲として、ストラヴィンスキー作曲の『3つの小品』に活かされております。
冒頭の1楽章からしっとりした雰囲気で曲が始まっていく様は、あっという間に世界観に引き込まれる楽曲となっております。

是非とも聴いてみてください♪

クラリネットで低音が出しづらい原因4つ

「低音域が苦しくてなかなか響かない」「出だしの音がテンポに遅れてしまう」などのお声をよく耳にします。
なぜそのような現象が起きるのか?詳しく掘り下げていくとある共通の原因が浮き彫りになってきたのです。

今回は低音が出しにくい原因の共通点を「4つ」ほど上げていき、合わせて対策もご紹介してまいります。

①無理やり口と喉を開けようと吹いている

たっぷりの息を取り入れてそのまま楽器に吹き込まなくては!と意気込むあまり、アンブシュア(口の形)が変化してしまい、必要以上に口と喉が開いてしまっているケースが考えられます。
マウスピースをくわえている状態の時に口腔内を確認する事は難しいですが、喉を開き過ぎると支えている下唇が浮いてしまいます。

アンブシュアの支えが不安定になりますと、響きが揺らいでしまいますので、自然に息が吸える無理のないフォームで吹いてみてください。
不自然なフォームは絶対に長続き出来ないでしょう。

②顎でコントロールしようとしている

低音域は、振動を口で受け止めて支えていく必要があります。
支えよう!と考え過ぎるあまり、顎からマウスピースを押し上げてしまうケースを一定数お見受けします。
顎でなんとか締め付けようとすると、下の歯が下唇により食い込む形になりますので、ちょっとの演奏で口がすぐに痛くなってしまうでしょう。

アンブシュアがゆる過ぎるのもNGですが、必要以上にマウスピースを噛みすぎないように「楽」なフォームを心がけてまいりましょう!

③楽器に近づけようと姿勢が悪くなっている

クラリネットは、前に構えて自身の手で支えて演奏しています。
最初は姿勢をチェックして吹いている方でも、無意識のうちに猫背になって、腰や肩に負荷をかけて演奏されているケースがとても多いのです。
譜面台や楽譜が目の前にあると、だんだん前へ前へと視線が集中していくため、巻き肩になってお腹も縮こまってしまいます。

また、楽器の重量につられてしまい、楽器を構える位置が徐々に下がってしまっている方も多いのではないでしょうか。
その原因の対策として、『楽器』に自身が近づけていくのではなく、【まず楽器を持つ前に姿勢を作り、最終的に自分の姿勢に対して楽器を近づけていく】ように、自身の位置に合わせていきましょう!

④楽器の吹く角度をあまり意識していない

クラリネットは、楽器の角度によって音色や響きに差が生まれてきます
その角度は個々によって異なりますので、一概に言い切れないのが正直なところとなっております。
自身にとって良い響きを感じるポイントは『ロングトーン』の時に発見がしやすいと言われております!クラリネットを支えている右手を活用して、是非角度を探りながらのロングトーンを取り入れてみてください。

以上4つの原因と対策についてお伝え致しました。
ご自身で気づきにくい場合は、周囲の方にお願いしてフォームチェックと音色を客観視していただく方法も良いでしょう。

良い響きは「口の発音」も意識してみよう!

楽器を始めてまもない方にとっては、楽器ですぐに吹きながら習得する事は、難易度が高い練習に感じる事でしょう。そんな時、是非楽器を持たない方法も取り入れてみてはいかがでしょうか。

特に「口を使った発音練習」が最も効果的でございます。早速ご紹介してまいりましょう!

●丸くて柔らかい音色を出したい時

口の形は「ア」や「オ」の形を作ります。その形を意識した後、ロングトーンで取り入れて「丸くて柔らかめの音を意識」して響きをキープしてみてください。
何事も吹く前に口から形を作っていきましょう。

●太くて響きのある音色を出したい時

太くて響きのある音を出すには「十分な息が入る流れを作る」準備が必要となります。マウスピースを「強く噛まない」、「力を必要以上に入れすぎない」事を心がけてみてください。口の形は「イとエの中間くらい」の形が理想的です。確認後、ロングトーンを取り入れて響きをチェックしてみてください♪

以上を踏まえて、丸くて柔らかい音と太くて響きのある音をそれぞれ取り組む際に、共通して心がけていただきたい事があります。
【息の量を多く、息の通り道を広く、息の到達距離を遠く】イメ-ジして吹いてみて下さい。息のコントロールとイメージで音色は変化します。これは演奏でも常に活かすことが出来ますので、そのポイントは絶対に抑えておきましょう!

低音をマスターするには演奏環境も大事!

ここまで低音が鳴りにくい原因と対策をお伝えしていきました。
さらに、楽器の上達で是非取り組んでいただきたい最も大切なことがあります。

それは『自分の音をよく聞ける環境を作る』という事です。
吹奏楽や合奏などで、多くの音が聴こえている環境で自身の音を出しても、音色や音程まではよく耳を澄ませないと聞き取ることが難しいでしょう。

必ず個人で静かな環境下で練習する時間を少しでも良いので意図的に作ってみましょう♪大勢で何時間同じ環境で練習するよりも、個人で短時間練習した方が、圧倒的に上達への近道となるのです。個々よって上達のペースは異なりますから、自身のペースを重視してみてください。

リードとマウスピースの取り付けチェック!

低音をしっかり鳴らして響きをキープするには『鳴りやすい仕組みを予め作ってしまう』事が大切です。リードをマウスピースに装着する際、リードの先端はどの位置にありますか?

リードの先端は、必ずマウスピースより飛び越えないように、下の位置に取り付けていきましょう。ただ、下げ過ぎてしまうとスカスカ息の音が大きくなり、「ノイズ」となって聴こえてしまいますので下げても数ミリくらいに留めておきましょう。
リードの状態によって吹奏感は変化しますので、一度取り付けてから実際に吹いてみて、本当にその位置で吹きやすいか、チェックしながら都度調節してベストポジションを探ってまいりましょう。

低音域の具体的な練習方法をご紹介

ここからは、低音域をより充実した響きへと繋げていくお勧めの方法を一部ご紹介していきたいと思います!
この練習は、まず大前提として「なるべく毎日取り入れて」みてください。

楽器は個々によって習得のペースが異なります。すぐに感覚を掴める人であったり、理論的に納得してから実行して自身の中に落とし込んでいく方法があっている場合の方もいらっしゃいます。特に楽器は1日でマスター出来る事が少ないので、積み重ねて長期戦で上達を狙っていく事がほとんどと言っても過言ではありません。
ですので、人と比べずに、ご自身のペースで負担を感じず、じっくり進めていただければ幸いでございます。

音作りに欠かせない「ロングトーン」についての目的と効果

音程の感覚を掴んで、フレーズが長続きしながら綺麗な響きを十分に発揮する事が出来る最もお勧めな方法は【ロングトーン】に尽きてくるでしょう!
ロングトーンで音色作りが決まってくると言われているくらい、とっても重要な練習となります。

指を早く動かせることができても、音が響いておらずスカスカでしたら、何を演奏しているのか聴いている側に伝わってこないでしょう。基盤は「音作り」で、音作りの基盤は『ロングトーン』でございます。

ロングトーンの基本的な奏法

あくまで一部分となりますが、毎日の練習で取り入れやすい練習をお伝えしてまいります。

●低音域からマスターしていこう!

テンポはメトロノーム♩=60で設定します。
クラリネットの最低音の「ミ」の音を8拍一定に保ってください。
8拍吹いていると、後半の4拍(5、6、7、8)が苦しく感じるかと思いますが、すべての息を吐き切るように調節しながら全て吐いてみましょう。

その後、4拍間吸って次の小節で「ミ」の3オクターブ上までスラーで繋げていきます。その後、また低音域の最初の「ミ」の音に戻っていきます
※クラリネットは音域が広い楽器ですので、狭い音域間で練習を完結してしまわないよう常にオクターブ上も視野に入れてロングトーンしてみましょう!

●応用編♪強弱をつけて練習してみよう!

テンポは引き続き♩=60で行います。

先程、最低音の「ミ」の音を8拍伸ばしましたが、今度は4拍クレッシェンド(だんだん大きく)、2小節目の4拍をデクレッシェンド(だんだん減衰していくように)をかけて強弱をつけていきましょう。
特に多くの方は、デクレッシェンドに注目してしまうのか、すぐに音が無くなってしまって響きが弱くなるケースが多いです。最初から急激に音量を落とさないようにギリギリまで響きを保たせるよう心がけていきましょう。

こちらも後半強弱をつけながら3オクターブまで繋げていきます。強弱は演奏中に必ず出てくる奏法でございますので、「他の楽器とのハーモニーだったら」、「メロディーを支える音だったら」などと言ったように【イメージを作りながら】吹いてみると、具体性が湧いてきて、楽しくなってくるかもしれません。

慣れてきたら様々なリズムにもチャレンジ!

慣れてきましたら、拍を数えながら音出しをする練習にもチャレンジしてみましょう!
どの楽曲も必ず1拍目で音が入るとは限りません。他の楽器のメロディの後にクラリネットが入るパターンもあります。特に低音域は準備が遅いと出だしが遅れてしまう傾向にあるので、テンポを引っ張ってしまう可能性も出てきてしまうでしょう。
どの拍でも出すべきタイミングで音が出せるように、あらゆるパターンを想定してロングトーンを行なっておくと、いきなり実践となっても安心してテンポを崩さず演奏に集中することが出来るでしょう。

プロのレッスンでクラリネットの音域を自由自在に操ろう!

低音域は息のコントロールが必要となりますので、感覚を掴みながら楽器のノウハウも同時に習得していく事となるでしょう。しかし、同時に様々な事を考えながら楽器を練習する事は、想像以上に負担を感じてしまうケースも。そんな心配は、是非プロ講師によるレッスンで払拭して「音楽」を楽しむ事にフォーカスしていきませんか?

「なぜうまくいかないのか原因がわからない」、「楽譜の基本的な読みと運指が複雑でなかなか覚えられない」など、レッスンでは個々の状況に応じて手ほどきからセッションまで懇切丁寧にお伝え致しております。
つまづいていた事が、意外にあっさり解消されるかもしれません♪

EYSならではの特徴的なレッスンスタイル

レッスンをご受講される目的は個々によって異なります
「基礎からじっくり取り掛かりたい」「演奏したい楽曲が決まっていてすぐにでも演奏したい」など、EYS音楽教室ではコミュニケーションを図りながらレッスン内容を構築致しております。

また、ご希望のジャンルに応じたレッスンをご受講いただけますので、各ジャンルに特化したプロ講師による専門的なレッスンまで豊富なレッスン内容をご受講いただけるのは、EYSならではの特徴の一つでもございます。

すぐにスタートできる!独自のお得なキャンペーンとは?

クラリネットを始める際の最初のハードルは『楽器の購入』であると思っております。特にクラリネットはメーカーも多様でございます。最初はどれを選んだら良いか分からず、二の足を踏んでしまう方も多いのではないでしょうか?

楽器を始めたいすべての方が、安心して一歩を踏み出していただきたい!そんな想いからEYSでは【楽器プレゼントキャンペーン】を実施致しております!
EYS独自開発のクラリネットにより、すぐにご自身の楽器を手にする事ができて、楽器をスタートすることが可能となりました。
クラリネットはケースに収納すると、とてもコンパクトなサイズとなりますので、持ち運びも楽々でお掃除グッズも備わっておりますので、気軽に始められます♪

是非一度ご検討してお気軽にご参加ください。

最後に

今回は、クラリネットの低音について掘り下げてまいりましたが、いかがでしたか?

どの楽器も最初の手ほどきが肝心となりますので、是非お気軽にクラリネットを試してみて、音楽を楽しむきっかけの一つとなっていただければと思います。
楽器を始めるタイミングはそれぞれでございますので、「始めてみたいな」と感じたその気持ちを大切に、その一歩を踏み出してまいりましょう!

お待ち致しております♪