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JUN,2020
JUN,2020

【クラリネットの基本講座】初心者に必要な準備から演奏で人気楽曲3選をご紹介

投稿者 :中島彩香

豊かで暖かみのある柔らかい音色が特徴的な木簡楽器、クラリネット。

その音色を聴くと、不思議と心が落ち着いて穏やかな気持ちになるのです。

今回は、クラリネットの誕生された経緯を踏まえながら、クラリネットの特徴が存分に活かされているオススメの楽曲を一挙にご紹介してまいります!

クラリネットにあまりお詳しくなくても、演奏を聴いたら大好きになるかもしれませんよ♪

クラリネットはいつ頃誕生した?

クラリネットは、木管楽器の中では比較的新しい楽器です。

18世紀初頭に発明された楽器で、最初はキィがとても少なく、演奏技術がとても難しい状態だったようです。

19世紀には、「13キィ」クラリネットが発明され、さらに長い年月をかけて改良を重ねて現代の状態へとデザインの変貌を遂げていったのです。

それにより、演奏の可能性が広がり、作曲家がクラリネットを積極的に取り入れた楽曲を世に生み出して、クラリネットの認知も知れ渡っていったのです。

クラリネットの特徴についてご紹介!

クラリネットの意外と知らない特徴をお伝えして行きます。

ベーム式とエーラー式のどちらかに分類されている

画像左がベーム式、右がエーラー式になります
https://images.app.goo.gl/Tfry9AJ2X1cMxuceA

現代のクラリネットは『2種類の構造が存在している』のはご存知でしょうか?

クラリネットに携わっていないと、少々マニアックなお話なのではないかと思います。

まずはエーラー式システムからご紹介して行きます!

エーラー式クラリネットは、ドイツ国内で幅広く使用されている、少々複雑な構造のクラリネットです。ドイツのクラリネット奏者はほとんどこの構造のクラリネットモデルを使用されていると言っても過言ではありません。

国内でも、一定数のクラリネット奏者が好んで愛用されております。

メーカーにもよりますが、重厚で芯のある響きと、暗めの音色が特徴的です。

吹き心地は重めで、息のコントロールの調整がコツを掴むまで難しいかもしれません。

続いてベーム式についてお伝えします。

ベーム式クラリネットは、フランスを中心に全世界で幅広く愛用されている楽器です。国内では、大半がこちらの構造のクラリネットを愛用されております。

吹奏感は軽く、華やかで明るい音色が特徴的です。

実は音域がとても広い楽器

音域により、演奏の幅が広がります

クラリネットの音域は、なんと『4オクターブ弱』まで低音から高音域まで運指が存在します。

伴奏からメロディまで、あらゆる音域を操る事が出来ますので、合奏ではマルチプレイヤーと言われるくらい、演奏の役割が大きい楽器でもあるのです。

とても豊かで重厚な響きが包み込むような低音域「シャリュモー音域」と呼ばれており、一番高い存在感のある高音域「アルティッシモ音域」と呼ばれております。

ソロから合奏まで幅広い演奏スタイルに対応

先述でもお伝えしておりますが、クラリネットはメロディから伴奏まで幅広く対応しておりますので、大人数での演奏でも存在感を発揮しております。

吹奏楽でしたら、ヴァイオリンパートのポジションを担っており、オーケストラの場面では他楽器とのハーモニーや弦楽器との動きに寄り添うようにメロディが奏でられたりなど、管楽器と弦楽器の繋ぎの役割も担っているようにも感じます。

クラリネットには仲間が多数存在する

引用:http://mujicablog.jugem.jp/?eid=217

クラリネットの中でも種類が多数存在しているのはご存知でしょうか。

多くの方に使用されているクラリネットは『ソプラニーノ・クラリネット(ベークラリネットとも言います)』と呼ばれております。クラリネットといえばこのフォルム!とイメージしやすいかと思います。

吹奏楽部や音楽教室で活用されているクラリネットは「ソプラニーノ・クラリネット」で演奏されているのです。

その他に、「アルトクラリネット ・バスクラリネット・コントラバスクラリネット (※一部割愛します)」など、低い音域が得意な楽器になるほど、楽器自体の長さが長いデザインとなっております。これらは「特殊管楽器」とも呼ばれており、楽曲に応じて楽器を持ち替えたりなど、状況により活用されているのです。

混声合唱に例えますと、「ソプラノ、メゾソプラノ、アルト、テノール、バス」などのパートに分かれて合唱が成り立っているかと思います。

クラリネットも、それぞれの音域の特徴を活かして、同属楽器ではありますが、それぞれの管の音域(パート)を活かして演奏しているのです。

上記以外にも紹介しきれない特殊管はございますが、クラリネットだけでもいくつものパートで分かれている為、クラリネットだけでオーケストラ編成が出来てしまうくらい、サウンドが充実しております。

クラリネット演奏に便利!お役立ちアイテムをご紹介!

クラリネットを演奏されている方のお声を基に、実際にあって良かった便利なグッズを合わせてご紹介してまいります。

●リードケース

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クラリネットはリードなしでは音が出ないほど、とても重要なアイテムです。リードは「葦(あし)」という水辺に生息する植物を加工して店頭に販売されております。

葦という植物は、生き物ですので、演奏後はしっかり保管する必要があります。リードは消耗品と言われているものですが、お手入れや保管方法によってかなり長持ち出来ます。長持ちするためには、必ず「リードケース」というしっかりとした硬いケースでしまって保存していただくことをオススメします。

クラリネットを始められたほとんどの方は、リードケースが必要になり、お好きなデザインを選んで楽しみながらご活用いただいております。

最近は、キャラクターやカラーラインナップが豊富になり、選ぶ段階でとてもワクワクするかと思います。リードケースは楽器店やネットでも数多くの種類が販売されておりますので、ぜひご確認いただければと思います。

●ネックストラップ

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クラリネットはサックスとは異なり、ストラップがない為自身の手で支えて演奏する必要が出てきます。ただ、楽器を初めて日も浅い方ですと、クラリネットの重量感に慣れていない為、楽器の支えが不安定になってしまったり、すぐに疲労を感じてしまう可能性が出て、練習が億劫に感じてしまう事もあるでしょう。

負荷のかかる練習は、身体も固まってしまい、演奏のフォームが崩れて上達の妨げに繋がってしまうことも起こりうるのです。

そんな時に、ぜひご活用いただきたいのが『ストラップ』でございます。

ご自身の吹きやすい長さに微調整できますので、初めての方でも扱いやすいアイテムです。楽器の重量が軽減されるので身体への負担が楽になり、疲労を感じにくくなれば、楽しんで演奏に集中出来る事でしょう。

楽器に慣れてきたらストラップを外した李、長時間の合奏で長丁場になりそうな日はストラップを装着したりなど、状況に応じて使い分けをされる方も多く見受けられます。

●サムレストクッション

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クラリネットは『右手の親指』全重量を支えていると言っても過言でないくらい、とても大切な役割を果たしています。

一方で、長時間の演奏で指に痛みを感じやすい指が右手の親指でもあります。そんな時にオススメするのが『サムレストクッション』が重宝致します。

このクッションは、シリコン上で柔らかい感触が特徴的で、クラリネットの指掛け部分に装着してお使い頂けます。

右手親指の負担を軽減してくれるので、楽器を支えるフォームが崩れにくくなり、練習に集中出来て、効率的に上達への道のりへ手助けしてくれるアイテムでもあるかと思います。

今までのラインナップは黒が主流でしたが、最近はピンク、ブルーなど、カラーバリエーションも広がってきましたので、ご自身のお好きな色で装着してお楽しみいただけるかと思います。

●クラリネットスタンド

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クラリネットは細長い形状をしており、意外と置く場所に困ったりする状況が多々あります。

椅子やテーブルに置いても良いのですが、長さがある為テーブルや椅子の前を取った際に何かにひっかりやすく楽器が転げ落ちてしまうケースも多々ございました。

場所を選ばず楽器を置きたい場合、ぜひ持っておきたいアイテムが『スタンド』でございます。

クラリネットスタンドを一つ持っておけば、場所を探す手間が省け、置きたい時にスタンドに立て掛けてすぐに置くことが出来ます。縦方向にそのまま立てかけるので、周囲の場所を確保する手間が解消されるでしょう。

楽器スタンドは、コンパクトなサイズ感が多く楽器ケースに一緒に収納する事が出来るのは、大変重宝しやすいアイテムなのではないでしょうか。

著者もスタンドを購入してから約7~8年活用しておりますが、必ず活用するほど必要なアイテムと化しております。耐久性も問題ないので、長く支えてコストパフォーマンスも良いかと思います。

●携帯用♪電子メトロノーム

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憧れの楽曲をクラリネットで演奏したい!と意気込んで演奏してみたものの、なんかイメージと違うというお話をよく耳にします。大半の場合は「曲のテンポ(速さ)」まで考慮しないで演奏していた方を多く目にしました。

テンポをキープするのが難しい場合は、ご自身専用の「メトロノーム」をご用意いただくと、効率的に上達を期待出来るでしょう。

振り子式のメトロノームも良いですが、ご自宅以外に楽器を持ち歩いて演奏される方には『電子メトロノーム』の方がコンパクトで持ち運びも楽で、チューナー機能もついている種類もありますので、状況に応じてお選びいただけると重宝するアイテムでしょう。

クラリネット大活躍!人気楽曲ベスト3!!

お待たせ致しました!ここからはクラリネットの有名&人気の楽曲をランキング形式でお伝えしてまいりましょう!

第3位!ブラームス作曲「クラリネットとピアノのためのソナタ 第1番&第2番」

2曲上げておりますが、シリーズでまとめさせていただきました。ざっくりと第1番は短調、第2番は長調とそれぞれ雰囲気が異なっております。クラリネットの重厚な響きを活かし、ピアノとの絡みが絶妙で、儚さと切なさを感じる楽曲でした。ブラームスが晩年に作曲された曲で、ブラームスの辿ってきた人生を振り返って懐かしんでいるような気さえしてくる情緒ある楽曲ともいえるかもしれません。

第2位!サン・サーンス作曲「クラリネット ソナタ」

4楽章から構成されているピアノとクラリネットによるソナタです。「白鳥の湖」でお馴染みのフランスの作曲家サン・サーンスが手がけたクラリネットの中でも有名な楽曲となっております。

クラリネットの柔らかくて包容力ある音色を見事に1楽章から醸し出されており、2楽章は軽やかで少し華やかさも感じる雰囲気が印象的です。3楽章は音域の幅広さを活かし、暗くも太くて重厚な響きで繰り広げられ、最終楽章はアップテンポでクラリネットとピアノの細かくテクニカルでありながらも繊細さも含まれている聞き応えのあるソナタへと完成されております。

第1位!モーツァルト作曲 「クラリネット協奏曲 K.622 イ長調」

クラシックをあまり聴く機会のない方も、聞いたことがある楽曲なのではないでしょうか。

クラリネットといえば、やはりこの楽曲にたどり着くと言っても過言ではないくらい、クラリネットの魅力が存分に聴衆に放たれ、満足感を得られる協奏曲となっております。

みなさんご存知の有名な作曲家、モーツァルトが晩年に作曲したこの協奏曲は、クラリネット奏者でも長年愛され、今後も演奏を受け継いでいる伝統の楽曲であり続けるでしょう。華やかで彩り鮮やかな連符と優美なメロディは、格別の癒しを感じる事でしょう。

もう2つおまけ!クラリネットオススメ邦楽♪

クラリネットで演奏したら、また違った味わいの音色をお楽しみいただけます!

●中島みゆき「糸」

染み入るような響きが魅力的な楽曲となっております

●星野源『IDEA (アイデア)』

元気が湧いてくるような明るい響きが印象的です♪

幅広いジャンルにも対応!

上記は主にクラシックジャンルに分類される楽曲をご紹介致しました。

クラリネットは西洋の楽器ではありますが、今や全世界に愛され親しまれている木管楽器でございます。クラシック音楽での演奏のイメージが強いですが、実はジャズやPOPS,歌謡曲にも非常に活躍している万能楽器でもあります。

スウィングジャズとして、クラリネット奏者の中でも有名なのがベニー・グットマン

彼は、最初にクラリネットでジャズを演奏された人物としても有名で、代表作「sing sing sing」と言われており、一度は耳にした事がある楽曲なのではないでしょうか。

日本では、北村英治さんが日本のジャズクラリネット の重鎮としても知られております。

プロのレッスンでレパートリーを広げよう!

クラリネットは音域の幅広さだけでなく、幅広いジャンルも大活躍の楽器でございます。

ご自身があまり聴くことの少なかったジャンルを、クラリネットを通じて実現してみてはいかがでしょうか?

プロ講師が一から懇切丁寧にクラリネットの手ほどきを伝授しながら、演奏の可能性と音楽ライフをより豊かなものに繋げていくお手伝いをさせていただきたく存じます。

最先端のレッスンスタイルをご提供

EYSでは、幅広いレッスンコースをご用意致しております。ご希望のジャンルに応じてジャンルに特化した専門講師により、コミュニケーションを図りながら個々に応じたレッスン内容をご提供致しておりますので、初めてでも安心してご受講いただけるかと思います。

EYS音楽教室ならではの特徴

EYS音楽教室では、講師・コース・場所もご自由にご選択いただけます。

ご都合に合わせて気軽にレッスンいただけるよう、多様なレッスンスタイルをお選びいただけるのも特徴の一つでございます。レッスンカリキュラムは決まっていない為、基礎からじっくり取り組みたい方、楽曲にすぐ取り掛かりたい方など、目的に応じて上達への道のりをサポートさせていただきます。

楽器がなくてもすぐに始められるお得なキャンペーンとは!?

クラリネットをまだ所持されていない方にとっては、楽器の購入が最初のハードルなのではないでしょうか。しかし、楽器も多様なメーカーがありますので、最初にどれを選んで購入したらよいか分からず、不安なお気持ちがあるかと存じます。

そんな方には、ぜひEYSの楽器プレゼントキャンペーンをオススメします!

楽器はたくさん触って演奏して覚えていく事が上達への近道だと考えております。レンタルをご利用される方法もございますが、レッスンまでに指づかいや吹き方の感覚を忘れてしまう方も多く見受けられます。

ご自身の楽器をお持ちであれば、レッスン内容をいつでも振り返ることが出来ますし、憧れの楽曲を演奏したい!と思い立った時にすぐに演奏することが実現出来るかと思います。

もっと気軽に・身近に音楽を楽しんでもらいたい!そんな想いからEYSではのこキャンペーンをご提供している次第でございます。どうぞ、ご興味ある際は、ご相談くださいませ。

まずは、お試しにレッスンをご受講いただければ幸いでございます。

最後に

クラリネットの有名な曲や特徴をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。

現在存在している楽器の多くは、長い歳月と人々の想いも含まれて成り立っている存在なのだと思うと、愛おしく思えてきますね。

最初の一歩を踏み出した瞬間から、音楽ライフはすでに始まっているのだと思っております。

個々のペースを大事にしながらも、着実に一歩ずつ階段を上がっていき、演奏することの喜びを感じられれば、楽器を始めるのに早いも遅いも関係なくなってくるでしょう。

始めたい!そう感じた時が、あなたのベストなタイミングなのではないでしょうか。

ぜひお気軽に楽器を手にいただけたら幸いです。

お待ちいたしております♪

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MUSIC LESSON LAB
投稿者
12歳よりクラリネットの手ほどきを受ける。 クラリネットを千葉理、松尾賢一郎、シュテファン・ノイバウアーの各氏に師事。 東邦音楽大学器楽科専攻卒業。その後同大学アドバンスコースを修了する。 日本イタリアオペラ座管弦楽団正団員の傍ら、故郷である群馬県の「群馬芸術音楽学院」の演奏者として音楽の普及活動に携わる。同学院主催の「榛名湖ミュージックフェスティバル」にソリストとして出演を果たす。 2019年にこしがやまちかどミュージックフェスティバル「若い芽のコンサート」にて、次世代を担う音楽家の一人として出演。 東邦音楽大学実技演奏要員として、ティーダ出版主催の「日本の音楽大学 コンクール自由曲集」にレコーディング参加。 ソロ、アンサンブル、ブラスバンド、オーケストラ演奏に携わる中、2022年よりジャズオーケストラ「スイートキャッツ」のメンバーに加入。 クラリネットメンバーとしてJAZZ・ROCKジャンルへ裾野を広げて活動を行っている。