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JUL,2017
JUL,2017

イケメンぶりが話題!超絶技巧で魅了するピアノデュオ・鍵盤男子

# 音楽ーアーティスト

投稿者 :山田洋路

ピアノの連弾、それも男子2人による演奏を聴く機会はあまり多くはないでしょう。クラシックではなくポップスでピアノの演奏なんて、と思った方は、鍵盤男子の演奏を一度聴いてみてください。

連弾のテクニックが素晴らしく、しかも演奏するのがイケメンな彼ら。2017年11月29日にはアルバム「The future of piano」で待望のメジャーデビューも果たし、彼らの人気は急上昇中です。

ただし、鍵盤男子の魅力に一度ハマってしまったら、戻ってこられるかの保証はできません。新感覚ピアノデュオの実力を心して覧ください。

連弾の伝道師、鍵盤男子のプロフィール

「鍵盤男子」大井健(おおいたけし)さんと中村匡宏(なかむらくにひろ)さんからなるピアノデュオ。彼らはポップスだけじゃなく、わらべうたからクラシックの名曲まで、幅広いジャンルの楽曲を超絶技巧で弾きこなします。

男子2人の連弾という希少性と溢れる才能、オシャレで爽やかなそのルックスで、全国の音楽ファンに連弾によるピアノ楽曲の魅力を伝えます。そんな2人の真の野望はなんなのか、一人ひとりの活動にスポットを当てるとともに、活動経緯も含めて掘り下げていきましょう。

大井健さんはソロでCDもリリース

鍵盤男子のうち、マスクが特に甘い方が大井健さんです。お母様はピアノ教師で、3歳から音楽教育を受ける…という、ここまではピアノエリートあるあるといったところですが、大井さんのすごいのはここからです。

子供の頃にドイツ・イギリスに渡り、なんと、メンデルスゾーンの子孫からピアノを学んでいます。そんな大井さんが演奏活動を開始したのは13歳のとき。ロンドン・クイーンエリザベスホールにてバッハのピアノ協奏曲をオーケストラと共演し、イギリス各地で演奏をこなしてきました。

その後は国立音楽大学の付属高校から同大学音楽学部器楽科ピアノ専攻に進み、着々と腕に磨きをかけていきます。卒業と同時に音楽活動を開始。オペラユニット「レジェンド」では、専属ピアニストとして毎年100回を超えるコンサートでプレイし、2013年には中村匡宏さんとの「鍵盤男子」結成に至りました。

鍵盤男子とは別にソロ活動もされていて、1stソロアルバム「Piano Love」を発表したのは2015年7月。これがメジャーデビューとなりました。その後も2017年2月には、2ndアルバム「Piano Love II」をリリースしてビルボードチャートクラシック部門で1位を獲得しています。

中村匡宏さんは作曲やアレンジでも才能を発揮

もう一人オシャレな印象が強いのが中村匡宏さんです。大井さんが、音楽を学ぶのに恵まれた環境で育ったのに対して、中村さんは父親の反対を押し切って、子供のころからピアノの道を志してきた骨太です。

伴奏で実力を認められて数々の賞や仕事を勝ち取ってきていますが、中村さんが真にその才能を発揮したのは作曲の分野です。国立音楽大学音楽学部作曲学科と同大学院をともに首席で卒業。さらには博士号まで取得し、それにも飽き足らず鍵盤男子デビュー後も世界最高峰の音楽大学、ウィーン国立音楽大学大学院のpostgaraduate 作曲科に進み、どん欲に作曲を学びます。

作曲の道を極めようというマグマのような大志が感じられますよね。現在は、鍵盤男子の他にもピアニスト、作曲家、アレンジャー、指揮者など、多方面でその才能を発揮しています。

ムジカピッコリーノにも出演!鍵盤男子の活躍ぶり

鍵盤男子

満を持して結成した鍵盤男子ですが、2014年にはついに1stアルバム「Bon Voyage」をリリースし、音楽好きの女性ファンたちの間で話題になりました。

アルバムを引っ提げてのコンサートツアーでは、超絶技巧を披露すると同時に軽快で爽やかなトークで全国のファンを虜にしていきます。

弾けて、しゃべれて、目の保養にもなる、3拍子揃った2人が、メディアからも注目されたのはいうまでもありません。ファッション雑誌「リンネル」、音楽雑誌「月刊ピアノ」「The Pianoman 1,2,3 -鍵盤紳士たちの音-」といった雑誌メディアのほかにも、「関ジャニ∞の仕分け」などの地上波にも出演しています。

わらべうたも演奏しており、Eテレの「ムジカ・ピッコリーノ」などでも好評を得てきました。

活動休止と「TOKYOピアニズム宣言」からの再開

デビューから今に至るまで活動領域を広げる鍵盤男子ですが、実は1年ほどのブランク期間がありました。大盛況のうちに幕を閉じた最初の全国ツアーのファイナルで、鍵盤男子は活動休止を発表します。

理由は大井さんのソロ活動と中村さんの留学。ポジティブな理由とはいえ、きっと鍵盤男子ロスに陥った方も多かったのではないでしょうか。

そんなファンの期待に応えるべく、1年後にはさらにパワーアップした鍵盤男子が復活。

「TOKYOピアニズム宣言」では”ピアノの歴史を劇的、挑発的に改革し、常識と権威に囚われた人々を解放する”という「ピアニズム(Pianism Declaration)」を打ち出し、あらゆる音楽をピアノで表現するという挑戦は現在も継続しています。

鍵盤男子のおすすめYouTube動画3選

お待たせいたしました!それでは、鍵盤男子の実力と連弾の魅力が伝わるYouTube動画を3本ご紹介します。

1.千本桜

数々のアレンジが出ている千本桜ですが、連弾がこれほど映える曲も珍しいでしょう。鍵盤男子の弾く千本桜は、ただでさえ手数が多いこの曲を、低音域から高音域まで使って表現し、さらに厚みのあるものにしています。

常に動き続ける4本の腕20本の指は、見る人に息つく暇も与えません。途中2人が入れ替わるところで休憩しながら、聴きたい音に合わせて指を追ってみてください。

2.前前前世

名曲をアレンジしたくなる気持ちは誰にでもあると思いますが、世界レベルの作曲家がアレンジするとこうなります。連弾で勢いが増すことは確かですが、ただ速いだけじゃなく、思いも寄らない和音や展開をちょいちょい挟んできます。

この曲のピアノアレンジでは、ブリッジの部分に物足りなさを感じたりもしますが、鍵盤男子のアレンジではちゃんと埋まっていて、独自の物語を紡ぎ出してくれています。

3.VOICE Piano ver.~featuring 大井 健 – Xperia(大井さんソロ、XperiaのCM曲)

大井さんのソロのなかでも、とりわけドラマチックな曲です。ピアノ演奏を重ねることでここまで表現力が豊かになるとは思いも寄りませんでした。ある意味「連弾」という枠にも囚われず、「ピアニズム」を体現しているといえるでしょう。

鍵盤男子のコンサート予定

コンサート会場で聴きたい、鍵盤男子に会いたい、という方のために直近のコンサート予定を載せておきます。参考にしてみてください。

2018年のコンサートツアー「The future of piano」も決定し、全国各地でライブを行います。詳しい情報はオフィシャルサイトでご確認ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?ピアノの可能性を追求しつつ大衆性も忘れないという彼らの一貫したスタンスから、爽やかなマスクの奥にある熱いソウルを見たのではないでしょうか。

ルックスだけじゃなく、同時に与えられた数多の才能を見ると、一瞬神様に文句を言いたくなりますが、そのぶん背負っているものも大きいことを知れば、純粋に応援したくなるばかりです。

「もっと深くハマってみたい」と思った方は、ファンクラブの「鍵盤同士」や、鍵盤男子、大井さん、中村さんそれぞれのツイッターなどをフォローして、お2人の活動を追ってみましょう。

「鍵盤男子 」オフィシャルサイト

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大学では心理学、教育学を学ぶ。なりゆきと内発的動機に身を任せ、福祉やIT、運動指導などの職域を渡り歩くノマドワーカー。現在関心のある分野はパフォーマンス向上のためのライフハック。その日の脳内BGMを朝決めている。