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【初心者のためのおすすめボイトレ12曲】ジャンル別に上達を早くする楽曲をご紹介

歌 上達

ボイトレ用の曲選びってなかなか悩ましくないですか?

もっと上手に歌いたい!
色々と教則本なども読んだり、ネットでも調べてみました。そこで、いざ初トレーニングをしてみようと思いつつ、実際にどんな曲が自分の声に合っているのか今一つわからない。好きな曲はたくさんあるのだけど・・・。
そんなボイトレ初心者の方のために、ここではジャンル別で、お薦めの練習曲を選んでみました。

ボイトレ用の曲を選ぶ場合の考え方

①まずは好きな曲を選んで楽しく練習しよう

当たり前のようですが、トレーニングと思うと、真面目に曲も選んでしまうのが人間の性かもしれません。もっと声を訓練して歌が上手くなりたいと思う方は、生来真面目なんです。
ですが、初めて練習曲を選ぶ場合は、好きなジャンルの歌や好きな歌手の歌を選ぶのが一番良いです。なぜかというと、基本的に「好きな曲」はフレーズに共感があるからなのです。
「サビの部分が好き!」と言う感じに。そのサビの部分こそ、作曲家も歌手も大事な音を並べていますから、声が伸びやかに出るようにもなっているのですね。暗譜している場合も多いでしょう。迷うくらいなら、好きな曲をまず選ぶのをおすすめします。

②スキャットのある曲を選ぶと喉が開いて効果的

クラシックで良く出てくる言葉ですが、「ヴォカリーズ」という、例えば「あ」や「ら」だけでメロディーを歌う曲があります。
元々は、母音唱法と言って、一番響く言葉を使い、喉を開いて声をスムーズに出す息を練習する曲ですが、この練習曲を、結構有名クラシック作曲家たちが、作曲しています。
例えば、ラフマニノフの「ヴォカリーゼ」など有名ですね。
また、スキャットはジャズの唱法ですが、これも「ダバダ」や「ルルル」など、様々な音を並べて、難しいフレーズを歌い上げます。
これにより、フレーズ感を身に付けたり、楽器とのコラボレーションに有効な和声感などが身に付きます。解説すると難しいのですが、単に息と母音を繋げる訓練と考えてください。

③童謡などお腹から声を出せる曲が好ましい

大人の練習曲なんだから、と言われそうですが、子供が歌う歌だからこそ、童謡の歌詞は単純で綺麗です。メロディーも簡単だし、覚えている曲も沢山あるでしょうから、空で歌えます。大きな声で、はっきり歌うには意外と使いやすい曲なのです。
讃美歌も同じで、クリスチャンだから讃美歌は知らないと思われそうですが、クリスマスや幼稚園や学校がキリスト教系だった場合には、必ず歌った覚えがあるはず。例えば超メジャーな「きよしこの夜」などは、教科書にも載っていますよね。
童謡と同じ理由で、誰でも歌える単純なメロディーに、声が響きやすい歌詞。ゆっくりめに、お腹を使って歌う練習をすると、声がちゃんと出てくる仕組みになっています。

【ポップス編】ボイトレ初心者が参考にしたい練習曲3選

①星野源「恋」

星野源さんの曲は、どれもメロディーが覚えやすく、そして明るいですよね。
彼の歌声自体も明るい音色で高めなのが耳に心地よく、ノリが良い。
歌詞の語尾に「韻」が踏まれているのも歌いやすいですね。例えば、

「胸の中にあるもの
    いつか見えなくなるもの
    それは側にいること」


こういう言葉の語尾の結びを「韻を踏む」と言いますが、発声的にとても歌いやすく、感じがつかみやすいです。アップテンポで楽しく色んな音が使われていますから、ぜひ楽しく歌ってみてください。

②槇原敬之「聞き間違い」

槇原敬之さんの声は、星野源さんと近い感じの発声ですが、ファルセットを上手で、息を長く使って歌うことができます。なので、音楽がすごくスムーズに流れていて、ゆったりとした印象をあたるのです。
歌詞もすごくわかりやすく、彼の特徴の歌いだしを少し早いフレーズで歌うことも、息を早く吸うタイミングを身体が覚えていきますね。
ファルセットですが、ポップスやジャズの場合は、使った方が色が出てきます。これも、ただ裏声で歌えばいいかと言うことではなく、槇原さんのように、しっかりしたファルセットにするには、お腹の支えと息をコントロールする技術が要ります。そういう意味でも、息の流れが耳に慣れる良い曲です。

③米津玄師「パプリカ」

言わずと知れた、米津玄師さんの名曲です。NHKの子供ダンスグループのMVを選んだのは、歌い方に癖がないからですが、この曲の特性として、やっぱり誰もが口に出来るメロディーの単純さがあります。それからテンポが、実は人がしゃべる速度と似ているので、言葉を噛み締めて歌えます。自分の声がどんな言葉を伝えようとしているのか、心でキャッチできるのですね。メロディーラインも、子供から高齢者まで歌える音の高さで並んでいます。無理なく声を出せる名曲ですね。
練習するときは、出来るだけ地声を使わず、響きを保つ練習をしてみましょう。低いから地声で歌うのは、この曲に限らず得策ではありません。

【ジャズ編】ボイトレ初心者が参考にしたい練習曲3選

①小林佳「what are you doing the rest of your life?」

今や日本を代表するジャズ歌手、小林桂さんの「what are you doing the rest of your life?」です。邦題は「これからの人生」。
小林さんは日本人の特徴的な体系。骨が全体的に細く、顔が細いですね。身体の厚みがないので、大きな声が出ないかと思われがちですが、これもジャズの特徴で、語るように言葉を息で流していくことをやっています。バラードは声もそうですが、心の部分があり、ジャズやシャンソンは特にそこを伝えるという歌い方が主流です。
元々の美声を鼻に抜かすように息を流すことによって、マイクとの相性も良いです。

②エラ・フィッツジェラルド「There will never be another you」

ジャズ・ファンなら知らない人はいないエラ・フィッツジェラルド。
しっかりとした発声。ファルセットも自由自在な声のバイタリティに感動します。
黒人歌手は身体本体が骨が強く、筋肉もしっかりしており、喉も強いです。
しかし、彼女の声自体は軽めの美声。色んな歌い方で色を付けて、スキャットも見事。スキャットを完璧に真似るのは困難ですが、見様見真似で練習するだけでも、上達につながります。
横隔膜の強さは必見です。彼女の声の持っていき方に注目しましょう。

③トニー・ベネット&エイミー・ワインハウス「Body and Soul」

ジャズの大御所、トニー・ベネットと早逝の天才ボーカリスト、エイミー・ワインハウスのデュエット曲です。ジャスは意外とデュエットも多く、男と女の愛を語り合いながら歌い上げる醍醐味があります。
エイミーの歌唱は独学ながら、しっかりとした発声が裏付けられいます。そして、自分の音域を良く知っています。それゆえ、声が揺らがないのですね。トニー・ベネットは高齢であっても、自分の言葉と声の調整がうまくできています。年とともに声帯は衰えますから、そこを補う音程の良さと、言葉の感覚の良さがあるのです。

【クラシック編】ボイトレ初心者が参考にしたい練習曲3選

①カッチーニ作曲「アヴェ マリア」

「アヴェ・マリア」という表題の曲は、本当さまざまなな作曲家が作曲しています。
基本は教会の賛美をする曲なので、古今東西たくさんの曲が残っています。
このカッチーニ作曲の歌詞は「アヴェ マリア」だけを繰り返し歌いますが、メロディーが非常に心にしみる良い曲で覚えやすいのと、実は、低い音から高い音と、全ての音域がそろっており、練習曲にはうってつけです。
また、「アヴェ マリア」と言う言葉自体に、「あいうえ」の母音が存在しており、口の形を確認するのにも良い曲なのです。

②ルチアーノ・パヴァロッティ「帰れソレントへ」

名テノール歌手、ルチアーノ・パヴァロッティが歌ったカンツォーネ「帰れソレントへ」。曲だけは聞いたことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。
映像から観える、彼の口にご注目です。イタリア語ではありますが、非常にきれいに口が開きます。言葉が見えるようです。
クラシックの発声を学んだ人にありがちなが、唇を動かして声の大小を操作したりすること。
彼の発声を観ていると、言葉をきちんとしゃべり、横隔膜で息を出して、そのまま響きと一緒に会場へ解き放っているのがわかります。非常に良い発声法です。

③ルネ・フレミング「Casta Diva」

オペラの場合は、言語がイタリア語、ドイツ語、英語など、洋楽ならではの外国語の発声法が聴けます。
フレミングはアメリカの歌手ですが、綺麗にイタリア語を発語しています。先の「アヴェ マリア」もそうですが、ラテン系の言葉は母音でほとんど歌えるので、発声には非常に良い音楽なのですね。楽曲はミュージカルのように、物語の中で、特定の役柄で歌いますから、歌う言葉も台詞です。それを演じながら3時間歌い続ける身体をまず作ることが必要ですが、ボイトレの基本は、声を出す楽器になることですから、そこを観ていただくとよいかと思います。

【演歌編】ボイトレ初心者が参考にしたい練習曲3選

①五木ひろし「そしてめぐり逢い」

演歌を練習したいと思っているとき、いろいろと大御所の歌を聴かれると思いますが、結構癖がある人が多いかと思います。
五木ひろしさんも、物まねなどされるくらい、歌い方やフォームに癖はありますが、実は声がまっすぐ。そして、しっかりとサビに向かって、息を整えている真面目な発声が見受けられます。こぶしも適度で、音が外れない。さすが、歌い続けている歌手ですよね。歌い方の練習という点でもお薦めのアーティストだと思います。

②坂本冬美「祝い酒」

この映像はかなり若い時で、声も少し成熟性足らないですよね。しかし、しっかりとお腹で支えて歌い上げています。
演歌歌手の方々は、基本が民謡や詩吟や、謡を学ぶ方も多く、しっかりとした地声謡いが身についています。もし、演歌歌手を目指している方が観るならば、出来るだけ民謡歌手で縁かに転身した方などをお勧めします。
坂本冬美さんは、曲の作り方は真っ直ぐですが、その分曲のストーリーもさわやかに聴こえます。本来の声は、意外とクラシックの曲に合っているかもしれないと思うくらい綺麗ですよね。鼻に抜けるような息の流れもちゃんとできていて、音程が確かです。

③北島三郎「歩」

演歌歌手を目指すのならば、やはり外せないのは北島三郎さんでしょう。
しっかりとした歌唱と、思いがこもった言葉の発し方が心を打ちます。
演歌の歌唱で「こぶし」は欠かせないものですが、これも、ただ声を転がしても、ひっくり返るような音になるだけで力がありません。そこは喉を使っても、やはりお腹の力がいるのです。
マイクを持って歌っていますが、会場の大きさやビックバンドであれば、マイクは必須。だからこそ、マイクに通る声と発声の仕方が大事です。マイクを話したり近づけたりも、ちゃんと自分の声をわかってやっていますよね。

最後に

ボイトレと一口に言っても、ジャンルや形態も様々です。自分の本当に好きな音楽、そして、声にあった歌や練習法を見つけましょう。
そして、それは自分だけの世界に閉じこもっていては中々実現しないものです。
外の世界へ一歩踏み出すきっかけに、EYS音楽教室の扉を開いてみてはいかがでしょうか。
自分の声を客観的に聴いてくれる、良い講師、良い仲間があなたを待っていますから。

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